今日はオラクルさんが、SaaS型の新CRMサービスをブロガー向けにご披露下さるということで、青山のセンターを訪問してきました。何か新しい発表があるかと思っていたのですが、基本的には9月のリリースと大差ない感じ:
■ CRMをソーシャルにします、オラクル (@IT)
個人的には、SaaS型サービスのイベントということで「Oracle の対 Salesforce.com 感」のようなものが聞けるかと思ったのですが、残念ながらあまり新鮮味のある情報は得られませんでした。でおしまい、というのも何なので、1つだけ気になったプリケーションを。
新しくリリースされたアプリケーションの中に、"Sales Library"というものがあります。これは社員が作成したプレゼンテーションを共有できる機能なのですが、単に共有するだけでなく、使用者によるレーティングやタグ付け・ダウンロード回数といったメタ情報も管理することができます。さながら社内 SlideShare といったところ。ちなみに SlideShare をご存じない方のために解説しておくと、プレゼンテーション版 YouTube といった感じのサービスで、以下のようにアップロードしたプレゼンテーションファイルを共有・ブログ等にエンベッドできる機能も有しています:
このツールはなかなか面白そうです。恐らく同様のアイデアを温めている(もしくは既に具現化した)方も多いかも。実際、オラクルの社員の方も「これは使えますよ」と本気でプッシュされていました。
CRMに限らず、営業に関するノウハウを共有しようとすると、どうしても「なぜ余計な時間を掛けなければならないのか」「ライバルと情報共有などしたくない」という反応が出てくると思います。こういった態度を克服するのはかなり大変なわけですが、「プレゼン用ファイルを共有する」というのは何とか許容してもらえる小さな一歩になるのではないでしょうか。そしていったんアップロードの習慣を付けてしまえば、仮に閲覧者がレーティングに消極的だったとしても、「閲覧数」「ダウンロード数」という形で容易にフィードバックを可視化することができるでしょう。そうすればこのツールは、ソーシャル的な知識共有を行うことの価値を具体化する、大きな一歩になっていくように感じます。
面白いのはこの"Sales Library"のレーティング機能、プレゼンテーションファイル全体だけでなく、スライド1枚1枚に対しても実行可能とのこと。つまり「このプレゼンのこのスライドが良いんだよね」といった評価を与えることも可能になります。ファイル制作者の情報をスライド単位で持てるかどうかは分かりませんが、仮に何らかの形で分かるようになれば、社員一人一人の貢献度をより詳細に把握することが可能になるでしょう。
というわけで、「社内ブログ/SNS」「社内YouTube」「社内Twitter」と来て、社内SlideShare ってのも可能性があるかなぁと感じた次第。とりあえず、実例などを聞いてもっと考察してみたいかも。
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