これは発想としては素晴らしいんだけど、実効性という面ではどうなんでしょ。空港で人気のない場所を教えてくれる"Airport Havens"というサイトが登場したそうです:
■ Sympvertising and secrets for business travellers (Springwise)
空港と言えば待ち時間。特に海外に行く場合だと、チェックインやら何やらで数時間の余裕をみて行くことが多いと思いますが、そうなると空港でかなりの空き時間が生まれることになります。飲食店に入って待ってもいいけど、高いし味もイマイチ。かといって普通の待合いスペースには人がいっぱいで落ち着けない……そんな時、「ここなら人も少なくて時間つぶしにうってつけだよ」「ラップトップを広げて仕事もできちゃう!」という場所を教えてくれるサイトなわけですね。スポンサーは冗談のようですが、3M Privacy Filters (PCに貼る覗き見防止用フィルター)が務めています。
こちらが試しに、ボストンにあるローガン空港の情報を表示させてみたところ(残念ながら、現在は米国内にある空港だけが対象になっています)。ご覧のようにテキスト主体の構成で、いまどき珍しいことに(と言っては失礼ですが)オススメされている場所を地図上に表示する、なんて仕掛けもありません。ちなみに情報はユーザーが自由に投稿できるようになっていて、上にある"Share Your Havens"というメニューから入力することが可能です。
とはいえ、自分だけの「隠れ家」ならぬ「隠れ場所」を他人とシェアしたいという人がいるかどうか……実際、現時点ではローガン空港(米国内で6番目に大きい国際空港)でさえ2件しか投稿がありません。さらにこの情報が公開されてしまったら、「人気(ひとけ)のない秘密の場所」ではなくなってしまうわけですし。こんなサイトを使ってみたいという人は多いかもしれませんが、集まってくる情報が少ないし、掲載されている情報がすぐに陳腐化してしまうとあっては、その目的を果たすことが非常に難しいサイトだと思います。
もしかしたらオープンなサイトとしてではなく、例えば出張SNSのように、閉じられた空間で情報共有できるようにすべきかもしれません(その方が情報の信頼性も増すという副次効果が得られるでしょうし)。さらにそのSNSが何らかの形で入会制限をかけていれば、なおさら「秘密の情報共有」ということで情報提供者が増えるのではないでしょうか。そう考えると、大企業の社内SNSの1コーナーとして立ち上げるのが最適なアイデアかも……という気がしてきます。
ということで実効性にはちょっと問題のあるアイデアですが、日本なら場所を空港に限定せず、「主要駅構内にある隠れた休憩スポット」を教えてくれるサイトなんてあったら良いのになぁなどと感じた次第でした。
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