おぉ、この辺は空想してた方も多いのではないでしょうか。AR(拡張現実)と野球カードを組み合わせて、描かれた選手の3Dアバターが飛び出すカードが登場したというニュース:
■ Webcam Brings 3-D to Topps Sports Cards (New York Times)
解説するより、ビデオを見てもらった方が早いでしょう。他のアプリでもよく使用される、「ウェブカムでキーとなる物体を撮影すると、画面上に現実には存在しないモノが現れる」というパターンです:
登場の仕方がなかなかカッコイイですね(笑)。またビデオの中でも登場するように、その選手のポジションに応じた簡単なゲームもできるようになっています。なので正確には、野球カード+拡張現実+ゲームが組み合わさったサービスといったところでしょうか。
勉強不足で恐縮ですが、Topps というのは1950年代から野球カードを販売してきた会社とのこと。そればかりか、「野球カードといえば Topps」と言われるような立場にある会社だそうです。しかし、
Topps needs to augment reality because baseball cards are struggling in the Internet age. Today’s collectors, most of whom are still boys, can just as easily and less expensively find the sports facts they want online.
While once a $1 billion business, the market for sports trading cards has shrunk to $200 million in yearly revenue today, according to information provided by Major League Baseball Properties in a recent lawsuit against a former card licensee.
Topps が拡張現実技術を必要としているのは、野球カードがインターネット時代に苦しんでいるからである。今日のコレクターの多くは、以前として少年なのだが、彼らはスポーツに関するデータをネットから簡単に・安価で手に入れることができる。
Major League Baseball Properties がかつてのカードライセンス保持者に対して起こした訴えの中で提供された資料によれば、スポーツのトレーディングカード市場はかつて10億ドルを超す規模だったのが、今日では2億ドルに縮小している。
ということで、実は野球カードは縮小しつつあるビジネスとのこと。AR技術の目新しさとゲーム性によって、市場を再び拡大させられるのでしょうか。
ちなみに使用できるカードはこのサービスのために作られた特殊なカードのみだそうですが、仮に過去のカードも使用できるようにソフトがバージョンアップされれば、これまでのコレクションにさらにプレミアがつくことになりそうです。そこまでこのアイデアを発展させることが計画されているかどうかは分かりませんが、いろいろとビジネスチャンスがありそう。
日本でも野球だけでなく、ポケモンやビックリマンといった分野でカードが扱われていますよね(ゲームに詳しい方であれば、あれもこれもと挙げることができるでしょう)。近いうちに同様のアプリケーションが任天堂から発表される……なんて可能性も十分あるのではないでしょうか。性能上難しい面もあると思いますが、仮にカメラ付きケータイで同じARが再現できるようになれば、一気に普及するかもしれません。
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