屋外広告にカメラを埋め込み、撮影した画像を顔認識技術と組み合わせることで、「その広告を何人の人々が見たか、どんな人々(性別や年代など)が見たか」を把握する――という発想は既に実用化されているわけですが、それを
■ High-tech anti-domestic violence advertising. (copyranter)
アムネスティ・インターナショナルがドイツのバス停に設置した広告について。カメラが埋め込まれていて、周囲にいる人物がその広告を見ているかどうかを把握する、というところまでは一緒なのですが……
ご覧のように、見られているか否かを認識するのはマーケティング用のデータを集めるためではなく、広告に「ある変化」を起こさせるため。その変化とは、「誰も見ていないと、仲の良さそうな夫婦の夫が豹変し、妻を殴る」というもの。実はこれ、ドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力)の防止を訴える広告でした。
広告にはこんなメッセージが掲げられています:
"It happens when nobody is watching."
「それは、誰も見ていないときに起きる。」
いやいや、見ている間は「優しそうな夫」の面しか見えないんだったら意味ないだろ、というツッコミが入りそうですが、この「変化」はゆっくりと生じるため何が起きているのかをちゃんと把握できるようになっているとのこと。何も知らずにバス停でこの広告を見かけたら、かなりインパクトがあるかもしれません。
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