2年ほど前、「アフリカの学校で必要な電力をまかなうため、発電できるシーソーが発明された」というニュースをご紹介しました:
■ 発電するシーソー (Polar Bear Blog)
今回も発想はこれと同じ。電力インフラが整備されていない地域に電気を届けるため、ある意外なモノを利用した発電装置が生み出されたという話です。その意外なモノとは――そう、既にタイトルで答えを書いてしまっていますが、サッカーボールになります:
■ Soccer ball generates & stores energy (Springwise)
ハーバード大学の学生が開発した"sOccket"というのがそのサッカーボール。蹴ることによって発電され、得られた電気は内蔵されているバッテリーに溜まるという仕組み。先程の「発電するシーソー」と同様、遊んでいるだけで発電が出来てしまうわけですね。気になる発電能力ですが、
For each 15 minutes of play, it can store enough energy to power a small LED light for three hours. sOccket could eventually help ease the reliance on toxic kerosene lamps in developing nations, thereby reducing the associated health risks.
15分間遊ぶと、小さなLEDライトを3時間灯すだけの電力を生み出すことができる。つまり sOccet は発展途上国における毒性のある灯油ランプへの依存度を減らし、健康へのリスクを減少させることができるのだ。
ということで、もちろん工場を稼働させるような電力をまかなうことはできませんが、上記のように化石燃料への依存度を減らしたり、ラジオや携帯電話などといった生活必需品の充電に活用することができるわけですね。
こちらは公式サイトからの写真(南アフリカで配布された際の風景だそうです)。こんな風に、ベリッと外側をむくとバッテリー部分が出てくるわけですね。子供たちにとってはサッカーボールという遊び道具も手に入るわけで、まさに一石二鳥の道具。これで発展途上国の状況が劇的に改善されるというわけではありませんが、応援したくなるプロジェクトです。
コメント