駄文です。海外のARネタを追ってるツイートを拾ってたら、こんなサイトを見つけた次第:
スライドさせると中からQRコードが現れるメダル。何が嬉しいのかというと、これを墓石に埋め込んでおいて、命日とかに遺族が集まる->QRコードを読み込む->故人を偲ぶサイトへと簡単にアクセスできる、という話。前に日本にもあったはず……と思ってたらやっぱりありました:
■ QRコードで故人の写真などが見られる墓石 (ケータイWatch)
個人的にはこれがARの文脈で語られていたのが興味深いと感じていて、墓石がこの世とあの世を結ぶじゃないけど、現実空間に故人という情報を拡張するためのポイントになる……という捉え方は面白いなーなんて。流石に「墓石にiPhoneをかざすと故人の姿が」なんてのはやり過ぎだと思いますが。
ただよく考えると、現実空間に「故人の存在感」を醸し出すというのは、ずっと昔から行われてきたことなのかなと思います。その最たる物が仏壇とお線香。お線香はそれが灯されている間、煙と香りという情報を空間に付け加えるわけで、それが故人への思いを喚起するという面があると思います。iPhoneをかざすなどという非日常的なアクションが必要ない分、香りによる情報付加の方が自然に感じられるというプラス面もあるでしょう。
そういえば『ラブプラス』にもこんな話がありました:
■ 【ラブプラス】 姉ヶ崎 寧々さんのお誕生会の様子 【4月20日 (はちま起稿)
ローズコロン贈ったらすごく喜んでくれて、その顔に我慢できず
勢いで香水屋にいってローズ系片っ端から試してきてウボァした上で
ローズコロンに準じる香水3本ほど買ってきた。
ついでに寧々さんがこういうのつけてたらいいんじゃね的なのも3本買ってきた。
後悔はしていない!寧々さんおめでとーう!
いや、香りってやっぱり重要だと思うんですよ。別にDSに「香り噴射機能」がついていなくても、こうして自分で用意するだけでリアル感を格段に高めることができるでしょうし。視覚のようにダイレクトなものではありませんが、アンビエントに情報を補完するという点で、嗅覚による拡張現実も十分に可能性があると思います。
ということでIT技術によるARを否定するものではないのですが、アナログなものや伝統的なものの中にも、拡張現実というコンセプトを進化させるヒントが数多く隠れているのではないかというのが最近の感想です。そっち方面までいくと本業からかーなーり離れてしまうので深追いしませんが、『AR-拡張現実』でも第1章の冒頭で取り上げた"Touched Echo"の事例が、個人的には「拡張現実の1つの完成形」なのではないかと感じています:
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