これは面白いデータ。時間がある方は、ぜひ原文全体も読んでみて下さい(英語ですが詩的な表現はありませんので、読みやすいと思います)。オンライン上で見つけた気になる記事を「後で読む」ためのサービス"Read It Later"が、同サービス上でユーザー達がどのような行動を取っているかについて、一部のデータをグラフ化して公開してくれています:
■ Is Mobile Affecting When We Read? (Read It Later Blog)
(Read It Laterの解説については、こちらの記事が詳しいです)
掲載されているグラフについて、簡単に解説しておきましょう。まず一番最初に出てくるのが、「Read It Laterに登録された記事数」のグラフ:
縦軸が記事の数、横軸が時間帯となっています(残りのグラフ全てに共通)。一見して分かる通り、深夜の時間帯を除き、ほぼ一貫して「後で読む」ための登録が行われています。
次のグラフは「(登録された記事が)PC上で読まれた数」:
最初のグラフとあまり変わりありませんが、若干夜(夕食後から寝るまで)の時間帯が増えています。
3つめは「(登録された記事が)iPhone上で読まれた数」:
朝と夜の通勤時間帯にピークができていることが分かります。これもiPhoneというモバイル端末の特性を考えれば、ある程度予想される形状かもしれません。
そして4つめが「(登録された記事が)iPad上で読まれた数」:
最後のグラフも一緒に説明してしまうと、こちらは再び「(登録された記事が)PC上で読まれた数」なのですが、「iPadユーザー(手前にあるオレンジ色のグラフ)」と「非iPadユーザー(奥にある灰色のグラフ)」の場合が比較されています:
さて、この結果をどう捉えるか。少なくとも"Read It Later"のデータ上では、iPadユーザーは夜寝る前にiPadを開き、昼間に見つけておいた気になる記事をゆっくりとチェックするといった姿を思い描けそうです。個人的なイメージで許して頂ければ、ちょうど過去において雑誌が占めていた位置に進出してきているのがiPad、という捉え方もできるかもしれません。
もちろんこれは「後で読む」場合の傾向であって、通常のウェブブラウズの場合は異なった傾向が出るだろう、と想像することも可能だと思います。また"Read It Later"だけでなく、他のタイムシフト系ツールを検討に入れることも必要でしょう。ただ元記事のタイトル(「モバイル端末が『いつ読むか』に影響を及ぼす?」)が示唆しているように、新たな端末の登場によって、私たちがネット上のコンテンツを消費するスタイルに変化が生じているのは確かなようですね。
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