FacebookでFacebookページ(旧ファンページ)を作ろうとしたことがある方なら、FBMLという存在についてご存知でしょう。これは"Facebook Markup Language"の略で、Facebook内にカスタマイズページを作成する際に使用する言語ですね。で、そのFBMLが廃止(非推奨)されるという話になっているそうです:
■ フェイスブック、「FBML」を廃止へ (インターネット広告のひみつ)
フェイスブックはFBMLとFBJSによるアプリ開発を非推奨としていく。3月11日以降、FBMLのアプリは許可されなくなり、Static FBMLのアプリも追加できなくなる(既存のアプリは動作する)。ソーシャルプラグインなどで使用されているXFBMLに影響はない。
思い返せば「Facebookページ」への呼称変更、つい先日のデザイン変更(個人ページとのUI統一)、Facebookページの「人格化」(Facebookページを別アカウントのように使用できる)、そして今回のFBML廃止と、Facebookページ関連での改革が相次いでいます。そのいずれも、Facebookページ作成の敷居を下げるか、あるいは作成の動機を高めるもの。それで少し感じたのですが、いよいよGoogleにとって頭の痛い事態になってくるかもしれません。
これまでもFacebook内にはGoogleがクロールできない領域が広がっているということで、Facebookの拡大=Google検索の価値減少、という図式が成り立っていました。一方でFacebookページは必ずしも閉じているわけではないので、「クロールできるか否か」という点から見れば、Facebookページの拡大はそれほど大きな影響を与えるものではないと言えるかもしれません。しかしFacebookページ上で扱われるテーマや情報が増えれば、確実にFacebook内での回遊時間が増えてくるでしょう。さらにFacebook内に欲しい情報がある可能性が高まったとすれば、Google検索を使う前に、Facebookの検索(現時点ではBingと連動しています)を使ってみようということになるはずです。
いずれにしてもGoogle検索に向かう時間は減り、検索連動型広告の収入減につながりかねません。またFacebookページが増えるということは、コンテンツ連動型広告の収入減をもたらす可能性もあります。それがすぐに検索エンジンの終わりや、Googleの衰退をもたらすというわけではありませんが、長期的に見ればFacebook内に「もう1つのネット」が拡大するのはGoogleにとって確実にマイナスでしょう。
余談ですが、日本人が嫌がる実名登録制も、Facebookページを活用して複数の人格を切り替えられるようになったことで、ある程度柔軟な対応ができるようになりました。さらにFacebookページが増えれば、その上にある情報を求めてユーザーが集まってくるはずです。一連のFacebookページ改革は、日本での普及にも追い風になることと思います。
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