MIT（マサチューセッツ工科大学）が発行している、技術系専門誌『テクノロジー・レビュー（Technology Review）』。そのバックナンバーが1960年代にまでさかのぼって、PDF化され公開されることになったそうです（ただし全体を見るのは有料）：
■ MIT Technology Review Publishes Digital Back Issues to 1969 (The Atlantic)
Atlantic誌の記事には「1969年から」とあるのですが、いま公式サイトの方を確認すると、1960年1月号がもっとも古い号のようです。ウィキペディア情報ですが同誌の発行は1899年にまでさかのぼることができるそうですから、今後さらに公開範囲が広がるのかもしれませんね。
このプロジェクトはHPの協力で行われたものだそうで、ページにもちゃんとHPの広告が表示されています。PDFはエンベッドされているビューワーの中に表示されるのですが、残念ながら全体を見るには同誌の定期購読会員になっていることが必要で、そうでない場合は最初の10ページだけしか見ることができません。それだけでもなかなか面白いのですが。
例えばこちらは、1963年4月号の表紙：
カエルです。ちなみに目次を見ると、"In a Frog's Eye - Samuel Jay Keyser describes studies by Jerome Lettvin, '47, and goes on to
point out the implications."という記事があり、どうやらこれを踏まえての表紙のようです。
他にもこんな表紙が：
むむむ、1969年1月号の特集"The Natural Science in the Year 2000"（2000年の自然科学）とか面白そうです。
ちょうどシロクマ日報の方で「人間の脳は新しい情報の方に注意を向けてしまうようにできている」という話をご紹介したのですが、こういう形で過去の情報を振り返るというのは大切なことですよね。HPのように良い宣伝にもなるのだから、メーカーもどんどん協力して、古い書籍や雑誌を電子化・公開するという動きが広まってくれれば良いのに……などと他力本願なことを思ってしまうのでした。
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投稿情報: hengsu | 2011/03/05 10:09