検証もオチも無いのですが、ちょっと気になったので。
■ 3000万人の会員数を誇るGREE利用者があまりにも回りにいないので調べた結果、本当に住む世界が違ったという話*ホームページを作る人のネタ帳
『君がちょっと特定の人と接していない特殊な人なんじゃないの?』っていう意図のGREE社長のコメントからはじまった今回のリサーチでしたが、なかなか面白い結果だった。
GREEからしてみると、Facebookユーザーは基本的に特殊、という結果になったのでした。
Facebookのアンケート(クエスチョン機能)で調べてみたら、どうもFacebookユーザーとGREEユーザーが被ってなさそうという結論が出たという話。確かに感覚的にはそうなのですが、「そもそもアンケート設計が悪いでしょ」というツッコミも多数入っていて(けんすうさんの"ネタ帳さんの引用している「GREE使っている?」アンケートはひどすぎ"とか)、あくまでもご参考までといったところです。
でこの話を聞いて、もう1つ考えたことが。今回の結果、Facebookクエスチョン機能の挙動に影響された部分もあるのではないでしょうか。
あるユーザーがクエスチョンに回答すると、そのユーザーのウォールには「こんなクエスチョンに対してこんな回答をしたよ」という情報が流れ、彼/彼女のウォールを読んでいる他のユーザーにも伝わることになります。ここがポイントで、例えばGREEに否定的な感覚を抱いているユーザークラスタにこんなアンケートが存在していること、そして自分の友人が「GREEなんて使っていない」的な回答をしていることが伝わると、同じ行動を取るユーザーが一気に増えるのではないでしょうか。結果、「GREE使っていない」という選択肢だけが突出して選ばれることになります。
一方で同じことが逆方向にも働く、つまりGREEも使ってるよクラスタにアンケートの存在が知られれば、「GREEをよく利用する」という選択肢の得票数が急増する可能性があります。それが起きたように見られないということは、Facebookユーザー層とGREEユーザー層が一致していないという結論を裏付けているのかもしれません。
ただその場合でも、Facebook上で「GREEもやってる」クラスタと、「GREEはやってない」クラスタの接点が薄く、単に今回のアンケートが前者に伝わらなかっただけという可能性は残ります。Facebookクエスチョン機能は確かに便利なのですが、ソーシャルグラフがどのような構造をしているのかという点に対する考慮は忘れてはならないと思います。
< 蛇足 >
Facebookでこの件に関するコメントをいただいていて、「友人がどんな回答を寄せたか分かるアンケート」という時点でバイアスを考慮すべき、という側面にもより注意が必要なのかなと感じました。
その意味では、先日読んだこの本に書かれていた「ピア・プレッシャー」という要素も考えなければならないのかも:
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