「ソーシャルメディアにアップされているプロフィール写真を基にすれば、被写体が誰かを判別できるんじゃね?」という発想は以前からあって、具体的なアプリが登場し始めているのですが、すぐに試してみることのできるiPhoneアプリがリリースされたとのこと:
■ Facial Recognition App IDs Your Friends Using Facebook (Mashable)
その名は"KLIK"。Facebookのプロフィール写真を基にして、映像に写る人物のFacebook IDを判別してくれるカメラアプリです。日本からも無料でダウンロードできる!ということで、早速試してみました。
インストールしてアプリを立ち上げると、まずFacebookのアカウントと連動するように求められます。実は顔認識をできる相手は、自分がFacebook上で友達として登録しているユーザーのみ。これはセキュリティの観点から妥当な判断だと思いますが、話が長くなるのでまずは操作説明を終わらせてしまいましょう。
次にTwitterアカウントとの連携も求められるのですが、これは撮影した写真をTwitterに投稿する際に使うだけなので、連携しなくても特に問題ありません。
そしていよいよカメラが起動され、顔認識が始まります。試しに自分の顔で確認してみると……
オッサンがサンプルで申し訳ありませんが、確かに判別していますねー。試しにFacebook上で友達登録させていただいている方々の写真をPCに表示して(Facebook上にアップされている写真ではなく、ニュースサイト等々に掲載されているもの)実験してみたのですが、僕が見た限りでは打率5割といったところ。顔がハッキリと写った写真をプロフィールに設定している友達が多い方なら、もっと精度が高くなるかもしれません。ちなみに正しい認識ができなかった場合には、マニュアル操作で「誰が写っているのか」を設定することも可能です。
そして設定と撮影が終わると、次にFacebook/Twitterに投稿する際のメッセージを入力するステップと、撮影場所を登録するステップ(Facebookのチェックインと連動しています)、Instagram的なフィルタを設定するステップが表示され、適当な操作を行って投稿すれば完了。例えば先ほどの写真はこんな風になりました:
オッサン再びですみません。ちなみに「Akihito」という単語は自動挿入されています。また投稿が終了すると、投稿した先のサービスで画像を確認できるだけでなく、KLIKの公式サイト上でも確認できるようになります。オッサンを三度見たいという方は、こちらのリンク先へどうぞ。
実はこのアプリを通じてFacebookに写真を投稿すると、被写体のユーザー名が自動的に写真上にタグ付けされます。従って「正しい」使い方としては、「FacebookにInstagram風の写真を投稿して、写っている友人のタグ付けも簡単に済ませてしまいたい!」といったような状況を想定しているのでしょうね。
とはいえ、やはり考えてしまうのは「これでプライバシーの侵害が進んでしまうことはないのか」という点でしょう。前述の通り、KLIKで判別できるのはあくまでもFacebook上で友達になっているユーザーだけなので、例えば街中で見ず知らずの人にカメラを向けられて、相手にFacebook IDを把握されてしまうなどということはありません。だから大丈夫ですよ……などという言葉が気休めにしか感じられないという場合には、プロフィール写真を変更する、誰だか分からないユーザーとは友達登録に応じない、などといった自己防衛を行っておいた方が良いかも。
少し前なら、これほどの顔認識が無料アプリで提供されるなんてことは考えられなかったわけですが。既に「自分の顔には自分の名前が書いてある」ぐらいのつもりで行動しておいた方が良いのかもしれませんね。
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