SF映画のロボットといえば銃器で人を殺しまくるというのが相場なわけですが(偏見)、現実のロボットは人を健康にしてくれる場合もあるようです。オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)が、ジョギング中のペースメーカー(ペースランナー)になってくれるロボット"Joggobot"を開発中とのこと。
開発を行っているのは、RMIT内に設置された"Exertion Games Lab"という研究プロジェクト。ペース「ランナー」といってもASIMOのような二足歩行型ロボットを作っているわけではなく、パロット社が販売中のカメラ搭載型ラジコンヘリ"AR Drone"をベースに、走者の前をフワフワと飛びながら先導してくれるというロボットになります。
いくつか映像が公開されていますので、それを見ていただいた方がイメージがつかみやすいでしょう:
それからこちらも:
走者が着ているTシャツには四角形のマーカーが印刷されていて、これをAR Droneに搭載されたカメラで認識。走者との間合いをつかみながら、適切な距離を保って飛んでくれるわけですね。また走者のペースで並走してくれる「コンパニオンモード」と、速めのペースで走者を引っ張って行ってくれる「コーチモード」の2種類が用意されていて、目的に応じて飛び方を変えることができます。理論的には走者の前ではなく後ろを飛行することも可能なものの、それだとロボットが追い立てるような格好になってしまうのでやらないのだとか(笑)
残念ながらバッテリーの関係で、現在は20分ほどしか飛ぶことができないそうです。従ってまだ商品化の予定は無いとのことですが、既に20人ほどの走者でテストを実施済みで、メディア上での注目も高まっているようですね。確かにこんなロボットがジョギングのお供をしてくれるとなったら、大人気になるかもしれません。
せっかくだから商品化の際には、GPSも組み込んで自分からコース案内もしてくれるようになったら面白いだろうなぁ。また画像認識技術の進歩を思えば、そのうちマーカー付きのシャツを着なくても、走者の顔を認識して先導してくれるようになったりして。ついでに体重計と連動して、一定の体重を超えたら玄関で「ジョギングしましょう!」なんて待ち構えている……それはそれで怖い未来かもしれません。
AR.Drone Blue PF720002 パロット 2010-09-16 売り上げランキング : 841 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
コメント