いまいる場所から食べているご飯の写真に至るまで、ありとあらゆるプライベート情報が公開・共有されている昨今ですが、ついにこんなものまで登場しました。「いま閲覧中のウェブサイトの画像」を自動的に(!)シェアしてしまうという、Chrome用プラグイン"Surfcave"です:
■ Surfcave Destroys the Illusion of Online Privacy (Hyperallergic)
使い方は簡単で、アカウントを取得(もしくはFacebook/Twitterのアカウントを使用)してプラグインをインストールすればOK。他人のChromeから送られてくる画像は、Surfcaveのホームページで閲覧することができます。ただしタダ乗りお断りということで、プラグインをインストールしていないと(つまり自分の情報も晒さないと)こんな風にマスクがかかって画像が見えません:
ここに参加するのはなかなか勇気が要りますが(べ、べつにいかがわしいサイトを閲覧してるわけじゃないからね!)、何事も経験ということで、思い切ってプラグインを入れてみました。するとマスクが取れて、こんな風に個々の写真の詳細も確認することができます:
さらに詳細画面では閲覧者のアカウントと、画像が掲載されているサイトへのリンクを確認することができます(ちなみに上の画像は"Ghetto Nailz"というスペイン語サイトのものでした)。また閲覧者アカウントをクリックすれば、そのユーザーが過去に閲覧した画像の一覧を見ることも可能。ということで、これはなかなか恐ろしいサービスですね……けっこうな速さで画像が流れてくるのですが、よく参加する人がいるなぁ。
もちろんこれは実用的な目的のために開設されたサービスではなく、開発者の一人であるアーティストのJonathan Vingiano氏曰く、「オンライン上のプライバシーとアイデンティティに関する会話から生まれた」実験的なプロジェクトとのこと。何らかの形で閲覧中のウェブサイトを共有する、というサービスやツールはこれまでもありましたし、FacebookやTwitter上でリンクを紹介するという行為もその一種なわけですが、ウェブサイトの「画像」が機械的に流れてくるというのはなかなか面白い体験です。自分の閲覧履歴までバレれてしまうというのは確かに抵抗感があるのですが、どこかの誰かが見ている画像をぼーっと眺めていると、これはこれでアリという気分になってくるかも。
考えてみれば、「一般の人々がネットで実名を晒す」などということも以前は考えられないことだったわけですし。Surfcave的なシェア志向というか、プライバシー意識の薄れがますます進む、という可能性もゼロではないのかもしれません。
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