なんかキネクトネタが続いているような気もしますが(Yahoo!ニュースに投稿した見取り図自動作成技術にも関係してるし)、気にせずいきましょう:
キネクトに限らず、Wiiなど体の動きを取り入れることのできるコンソールを利用することで、高齢者や患者の運動促進・リハビリに役立てられるのではないか?というアイデアは以前からあったのですが、それを米カリフォルニア州のWest Health Instituteという非営利研究組織が実用化させたという話。Reflexion Rehabilitation Measurement Tool (RMT)という名前が付けられています。
こちらは紹介動画ですが、このようにキネクトとWindows 7を組み合わせたシステムになっています。筋骨格疾患の治療の一環として患者に提供されるもので、あらかじめ専門家が用意したリハビリメニューがPCを通して配信され、患者はそれを見ながら自宅でリハビリを実施。その動きをキネクトが把握して病院側にデータが送られるので、病院ではそのデータを分析して「患者がきちんと指示通りのリハビリを行っているか」「どの程度の効果が出ているか」といった状況把握を行えるという仕組み。
このシステム、効果もさることながら、「患者はいちいち治療施設に来る必要がなく、医師やトレーナーもつきっきりで見守っている必要がない」という点を利用して、リハビリプロセスを低コストに抑えることが期待されています。実際に筋骨格疾患については、米国内で毎年1270億ドル(約10兆円)もの治療費が費やされているとのこと。「ゲームでリハビリ」というアイデアについては、従来であれば「楽しいので続けられる」という側面が注目されることが多かったと思いますが、このように遠隔治療・コストダウンといった点でも期待できるわけですね。
このシステム、ダイエットでジムに通っている人向けなどにも応用できるかもしれません。ただ真面目に運動を続けているかどうか、キネクトを通じて丸分かりになってしまうというのは、それはそれでプレッシャーになるのかも……?
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< 追記 >
余談ですが、英国では「アプリを処方する」という発想も生まれているとのこと:
■ 医師が携帯アプリを「処方」する? 英保健省が計画中 (AFPBBNews)
英保健省は国内の医師に対し、妊娠から肥満まで広範囲にわたる健康問題の症状や数値などの監視に、スマートフォン(多機能携帯電話)のアプリを活用するよう患者に勧めることを呼びかける計画だ。
処方薬のような感覚で、病院でアプリを提供される。「キネクトでリハビリ」も、同じようにお医者さんから指示される日が来るかもしれませんね。保険の適用はどうするかなど、制度面などでの整備も進んで欲しいと思います。
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