Quantified Self(自己定量化)だとかウェアラブルだとかに関わっている関係で、いろいろ実験台になっているのですが、その一環で"Rove"というアプリを使っています。TechCrunchで紹介された時の記事がこちら:
■ The Rove App Is An Easy Way To Remember Everywhere You’ve Been (TechCrunch)
In other words, Rove pulls GPS data from your iPhone to create a full record of where you’ve been. Once you turn the app on, it’s basically working in the background and requires no additional work from the user, although you can edit the locations, as well as add photos (either directly from your iPhone camera or from social networks) and comments. At the end of the day, or the week, or whatever, you can open the app and see the record that’s been created for you.
つまりRoveはiPhoneからGPSデータを取得して、どこにいたのかの完全な記録を作成してくれる。いちどアプリを起動すれば、バックグラウンドで動き続けるので、それ以上の作業をする必要はない。ただし後から記録内容を修正したり、写真を追加したり(iPhoneのカメラだけでなくソーシャルネットワークから取得することも可能)、コメントを追加したりすることができる。一日の終わりか週の終わりなど、好きなタイミングでアプリを開いてみれば、作成された記録を閲覧できるというわけだ。
最近よくある(?)、スマートフォンの各種ログを自動で残しておいてくれるというアプリです。Roveが主な記録対象としているのは「移動」。バックグラウンドで起動し続けておけば、勝手にGPSの記録と撮影した写真を紐付けて、一日の移動期録を作ってくれるという内容です(ちなみに移動については、その移動距離と時間から勝手に移動手段を推測してくれます)。ええ、ばっちり記録が残るのでいろいろヤバげではあるのですが、「この日はこんなことしたっけなー」と自分で振り返る分には結構楽しいアプリです。
ただバグというか、文化の差を感じる点がひとつ。先週末、ようやく国立科学博物館で開催中の深海展に行くことができたのですが、三鷹駅から上野駅までの直線距離約20キロの移動が「Ride(自動車)」と認識されていました:
ちなみにダイオウイカの写真は国立科学博物館の出口で撮影したもの。TechCrunchの記事では写真は手動紐付けのように書かれていますが、位置情報がついている写真は、このように自動的に記録と紐付けてくれるようです。
でもちろんですが、三鷹―上野間は自動車で移動したわけではありません。中央線+山手線で移動してきました。しかしカリフォルニアで誕生したこのアプリには「デフォルトで電車移動」という概念は無かったのでしょう。ちょっと長距離移動すると、すぐに「自動車を使いましたね!」と認識してきます。すまない、ここは東京なんだ。
ということで、別に文句ではないのですが、ちょっとした文脈の違いというか、文化の違いで同じデータから別の解釈が生まれるよねという再発見でした。データにせよ、話相手の発言にせよ、ツイッターやフェイスブック上のコメントにせよ、正しく解釈するには相手がどんな文脈に立っているのかを再確認しないといけないですね。
ちなみに当然ながら、データは後から修正できるので、このように移動手段もメニュー(12種類)から変更が可能です。しかしHyperloop(テスラのイーロン・マスクがカリフォルニアに建設を計画している高速鉄道、参考記事)ってまだ構想段階でしょ……
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