これは素晴らしい。Apple 製品をモザイクのようにして表現した Steve Jobs の肖像です(via swissmiss):
拡大して見てみると、ちゃんと全て Apple 製品の画像になっています。しっかり MacBook Air も使われていたりして。じゃあ Microsoft 製品で Bill Gates の肖像をつくったらどうなるんだろう……。
これは素晴らしい。Apple 製品をモザイクのようにして表現した Steve Jobs の肖像です(via swissmiss):
拡大して見てみると、ちゃんと全て Apple 製品の画像になっています。しっかり MacBook Air も使われていたりして。じゃあ Microsoft 製品で Bill Gates の肖像をつくったらどうなるんだろう……。
ついに!エア MacBook Air が届きました。どうです、この薄さ!
自宅の MacBook (MB063J/A)と比べてもこの薄さ。不安だった操作感も、まったく問題を感じません。
……このネタがやりたい、それだけのためにマニラ封筒(税込105円)を買ってきた自分。悲しい……(※念のため、MacBook Air 購入の予定はありません。悪しからず)。
投稿情報: 23:19 カテゴリー: Apple | 個別ページ | コメント (6) | トラックバック (0)
「日本で iPhone が生まれなかったのは、キャリア主導の開発が行われてきたからだ」「キャリア主導である限り、日本に iPhone が誕生する/導入されるのは不可能だ」という主張をよく見かけます。例えば最近でも、米 BusinessWeek 誌の翻訳記事が話題を集めました:
■ 日本にアイフォンは必要か? (NBonline)
2ページ目、NTTドコモと Apple が iPhone 日本導入について会談していることに関して、こんな観測があります。長文引用で失礼しますが、ご覧下さい:
またアップルは、米国でアイフォンを独占的に扱う米AT&Tと同様に、自社のオンライン楽曲ストア「iTunes(アイチューンズ)」を通じてアイフォンの利用開始手続きを行うよう提案している。この案にもドコモが難色を示す可能性がある。
現在、ドコモの携帯電話の利用開始手続きができるのは正規のドコモショップだけだ。アイフォンユーザーがドコモショップに行かなくていいということは、ドコモ独自のポータル(玄関)サイト「iモード」や、iモード経由で提供されている音楽、ショッピング、投資などのサービスも利用されなくなる可能性が出てくる。
こうした利益率の高いサービスからの収入を奪われたら、ドコモは無線ネットワークの基地局やサーバーを管理する単なる接続業者になってしまう。「そうなれば、ドコモは“パイプ”を張るだけの会社になってしまう。それだけは避けたいはずだ」と、ある通信業界幹部は匿名を条件に語る。
ということで、ドコモがまるで「iPhone 上陸に反対する抵抗勢力」のように感じられます。個人的にも「キャリア主導型=諸悪の元凶」のようなイメージで捉えていたのですが、以下の記事を読んで少し考え方が変わりました:
■ The Untold Story: How the iPhone Blew Up the Wireless Industry (Wired)
Wired による「iPhone 開発秘話」。というより、サブタイトルにあるように「いかにして iPhone がケータイ業界構造を変えたか」という記事として紹介した方が良いかもしれません。英文の上に4ページもあるのですが、興味深い内容なので、お時間がある方は週末にぜひ。
「iPhone が変える」前の業界構造はどうだったのか。3ページ目にこんな一節があります(またまた長文引用で失礼します):
Sigman and his team were immediately taken with the notion of the iPhone. Cingular's strategy, like that of the other carriers, called for consumers to use their mobile phones more and more for Web access. The voice business was fading; price wars had slashed margins. The iPhone, with its promised ability to download music and video and to surf the Internet at Wi-Fi speeds, could lead to an increase in the number of data customers. And data, not voice, was where profit margins were lush.
Sigman(※Cingular側の代表者)と彼のチームは、すぐさま iPhone の概念に魅了された。Cingular の戦略は、他のキャリア同様、顧客によりウェブアクセスを活用してもらうことだった。音声通信ビジネスは退潮傾向にある――価格競争により、マージンが大幅に減少しているのだ。iPhone は音楽やビデオをダウンロードしたり、ネットに接続する機能を備える計画になっていたため、データ通信を利用する顧客を増やすことができるだろう。そして音声と違い、データ通信のマージンは、まだ豊富に確保することができるのだ。
What's more, the Cingular team could see that the wireless business model had to change. The carriers had become accustomed to treating their networks as precious resources, and handsets as worthless commodities. This strategy had served them well. By subsidizing the purchase of cheap phones, carriers made it easier for new customers to sign up — and get roped into long-term contracts that ensured a reliable revenue stream. But wireless access was no longer a luxury; it had become a necessity. The greatest challenge facing the carriers wasn't finding brand-new consumers but stealing them from one another. Simply bribing customers with cheap handsets wasn't going to work. Sigman and his team wanted to offer must-have devices that weren't available on any other network. Who better to create one than Jobs?
さらに、Cingular のチームはケータイ業界のビジネスモデルが変化しなければならないと考えていたのだろう。キャリアは自分たちのネットワークを貴重な資源だと考え、端末を価値のないコモディティだと捉えることに慣れてしまっていた。この戦略は彼らを大きく成功させた。補助金を出して安く端末を買わせることで、キャリアは新しい顧客を容易に獲得し、長期契約を結ばせて安定した財源としていたのだ。しかし、無線アクセスはもはや贅沢品ではなく、必需品となった。キャリアが直面する最大の課題は、新しい顧客を見つけることではなく、他社から奪い去ることである。顧客に安い端末を与えておびき寄せるという仕掛けは、うまく動かなくなった。Sigman と彼のチームは、人々の必須アイテムとなるような端末で、かつ他のネットワークでは使えないような端末を探していた。それを作る任務にふさわしい人物が、Steve Jobs の他にいようか?
Sigman was right. The negotiations would take more than a year, with Sigman and his team repeatedly wondering if they were ceding too much ground. At one point, Jobs met with some executives from Verizon, who promptly turned him down. It was hard to blame them. For years, carriers had charged customers and suppliers for using and selling services over their proprietary networks. By giving so much control to Jobs, Cingular risked turning its vaunted — and expensive — network into a "dumb pipe," a mere conduit for content rather than the source of that content. Sigman's team made a simple bet: The iPhone would result in a surge of data traffic that would more than make up for any revenue it lost on content deals.
Sigman は正しかった。Sigman 達は Apple 側に譲歩し過ぎているのではないかと疑問を感じつつ、1年以上の交渉を行った。Jobs は Verizon の幹部とも会っていたが、彼らはすぐに Jobs の申し出を却下した。Verizon を非難するのはかわいそうだろう。何年もの間、キャリアは彼らの自社ネットワーク上にあるサービスを提供することで、顧客やサプライヤーから代金を得てきた。Cingular にとって、Jobs に多大な指揮権を与えることは、彼らの高価なネットワークを「ただのパイプ」(つまりコンテンツの源ではなく、コンテンツが通るだけの管)にするリスクを冒すことに他ならない。Sigman のチームは1つの可能性に賭けた:iPhone はデータ通信量を拡大し、コンテンツの面で失うことになる利益を補ってあまりある利益をもたらすだろう。
ということで、専門家ではないので細かい部分は分かりませんが、アメリカでも「キャリア主導」的な側面があったことが指摘されています。当初、キャリアからの縛りを受け入れる形で Apple が完成させたのが ROKR、その不出来(端末の機能やデザインだけでなく、利用形態などシステム面も含め)に業を煮やした Jobs が完全な自由裁量を手に入れて完成させたのが iPhone なのだ――記事ではこんな対比がされています。
確かに日本ではキャリア主導という構造があり、自由に端末の設計が行えないのでしょう。しかし、メーカーの側にもそれを打ち破るだけの思想や行動力が無かった、という言い方もできるのではないでしょうか。考えてみれば、キャリアがこれまで上手く動いていて、自分たちに利益をもたらすビジネスモデルに固執するのは当然のことでしょう。キャリア側に「彼らなら魅力的な端末を作り、ビジネスモデルを一変させる力があるかもしれない」と信じさせるような力を持ったメーカーの不在、それも日本にとっての不運ではないかと思います。
Wired の記事は、こんな内容で終わります:
It may appear that the carriers' nightmares have been realized, that the iPhone has given all the power to consumers, developers, and manufacturers, while turning wireless networks into dumb pipes. But by fostering more innovation, carriers' networks could get more valuable, not less. Consumers will spend more time on devices, and thus on networks, racking up bigger bills and generating more revenue for everyone. According to Paul Roth, AT&T's president of marketing, the carrier is exploring new products and services — like mobile banking — that take advantage of the iPhone's capabilities. "We're thinking about the market differently," Roth says. In other words, the very development that wireless carriers feared for so long may prove to be exactly what they need. It took Steve Jobs to show them that.
キャリアの悪夢は現実になりつつあるかのようだ――iPhone は利用者、ソフト開発者、端末メーカーに力を与える一方で、無線ネットワークを「ただのパイプ」にしようとしている。しかしさらなるイノベーションを促進させることで、キャリアのネットワークはより多くの価値を手にすることができる。利用者はもっと多くの時間を端末に費やすようになり、すべての関係者により多くの収入をもたらすことになるだろう。AT&Tのマーケティング担当プレジデント、Paul Roth によれば、いまやキャリアは新しい製品とサービス(モバイルバンキングなど)を模索している。「私たちはマーケットを異なる姿で考えている」と Roth は言う。言い換えれば、長年キャリアが恐れていたものが、まさに彼らが必要なものだったのだ。それを気づかせるために必要だったのが、Steve Jobs の存在だったようだ。
「私たちはマーケットを異なる姿で考えている」という言葉も良いですが、そのパラダイム・シフトとでも呼ぶべきものを Steve Jobs がもたらした、という点にも納得です。「キャリア=抵抗勢力」論を超えて、既存のモデルを変えるような企業・人物が登場しないことも問題視すべきかもしれません。
ちなみに以前、こんな記事もありました:
■ 国内6メーカー担当者が実物を見て語った「iPhoneの衝撃と本音」 (IT-PLUS)
国内メーカーの担当者が iPhone を触った感想を語る、という企画なのですが、以下の部分が上記の Wired の記事とあまりにも対照的です。
「iPhone担当者は、楽しみながら製品をつくっていたんだな、と思う」(E社製品企画担当)。
「iPhoneには、物作りに対する強い信念を感じる。タッチパッドや機能などを表面的に真似しても、iPhoneを超えるものはできない。開発者の信念がこの製品を作り上げたような気がする」(F社技術担当幹部)。
「チームワークがしっかりしている。一つのものに集中しているから、製品化を実現できたと思う。メーカーとしてのやり方を貫いている点は見習いたい」(C社端末戦略担当)
「我々も対抗できる商品をつくりたい。しかし、やるからには徹底しなくてはいけない」(D社製品企画担当)。といった様子。国内メーカー関係者のほとんどが、アップルの開発体制を「うらやましい」と思ったとともに、悔しさを感じていた。iPhoneの登場によって、国内メーカーが奮起してくれることはとても喜ばしいことだ。
これまで国内メーカーは、年3回の商戦期のために、キャリアの意向を聞き、他メーカーの動向を横目で見て、日々疲弊しながら製品開発を行ってきた。機能競争だけでは差別化しにくくなっている今、国内メーカーに求められているのは、メーカーとしてのメッセージ性を持った製品を、じっくりと腰を据えて開発できる環境なのだろう。
iPhone を見て最も態度を改めるべきなのは、端末メーカートップなのかもしれませんね。
ユーザビリティに関するコンサルティング会社 User Centric が、iPhone と普通のキーボード(QWERTY配列)が付いている携帯電話、どちらが打ちやすいかという調査を行い、結果を公開しています:
■ Direct Comparison of iPhone and Hard-Key QWERTY Phone Owners Indicates Higher Text Entry Error Rate for iPhones (User Centric)
タイトルで結果が明らかになっているのですが、簡潔に言えば「iPhone ではタイプのスピードは他と同様なものの、タイプミスをする確率が高い」とのこと。
では実験の内容。主な部分を抜粋すると:
こんな感じ。結論として「数字キーのみの携帯電話から iPhone に乗り換えるのはいいが、QWERTY配列の携帯電話を使っている人は、乗り換える前にお店でタイプを試してみることをお薦めする」などというコメントも紹介されています。元のリリースではより詳細な結果が出ていますので、ご興味のある方はチェックしてみて下さい。
ただ個人的には、ちょっと iPhone に不利な実験かなと感じました。iPhone が登場してまだ間もないですし、実験に参加した iPhone オーナーは「最低で過去1ヶ月間使用」というレベルですよね。一方の QWERTY キーボード付き端末はずっと前から存在しているわけですから、正確を期すためには、「どの種類の携帯電話も使ったことがない人」を揃えて同じ実験をすべきだったのではないかと思います。
とはいえ、「最低1ヶ月使っただけでは iPhone でタイプミスする確率は減らなかった」という結果が出ているのですから、やはり「タッチスクリーンでタイプする」というのは新しい経験なのだという認識が必要なのでしょうね。どれでタイプしても問題を感じない、という人間が一般的になるのは、果たしてどれくらいの時間を要するのでしょうか。
< 追記 >
元記事(User Centric によるリリース)の内容を、何点か誤解して記事を書いてしまいました。ご指摘いただいた dagezi さま、どうもありがとうございました。dagezi さんも同じリリースを元に記事を書かれていますので、こちらもどうぞご覧下さい:
■ iPhoneはテキスト入力に向いていない (聖アンドレアスの失敗)
今後も「いやそれは違う」「何か誤解してるんじゃない?」という点がありましたら、ぜひコメントをよろしくお願い致します。
すみません、ネタなんでタイトルで煽ってみました。アメリカではそろそろ iPhone ユーザーが最初の請求書(もちろん通話料の)を手にする頃、ってことでこんなネタも登場してます:
なんと合計300ページにも及ぶ請求書、というより小冊子が!詳しくはこちら:
■ How many trees did your iPhone bill kill? (USATODAY.com)
登場しているのは Justine Ezarik さんというグラフィックデザイナー/ブロガーで、先週土曜日に AT&T から300ページの請求書が届けられた、と憤っています。どうしてどんなに分厚いのか?というと、テキストメッセージの送受信履歴とネットのアクセス履歴が詳細に載せられているため。同様に分厚い請求書が届けられた方々がいらっしゃるようですね(それで USATODAY.com の記事のタイトルが「iPhone請求書で何本の木が伐採されるのか?」だと)。
ただし AT&T は「詳細な履歴は希望者にしか送っていない」ということで、分厚い請求書が例外であると説明しています。またオンライン処理も可能とのこと。まぁ、AT&T だってこんなことしてたら紙代がバカになりませんから、あくまでも例外なのでしょう。しかし iPhone ユーザーはこんなことまでネタにできるってことで、いいなぁ。(違うって?)
ちなみに詳細が300ページにもなるほど iPhone でテキストメッセージ送受信&ネット閲覧をした Justine Ezarik さん、請求自体は$275(約3万2千円)だったそうです。彼女はその高さにも驚いているそうですが、アクティベーションの料金も含まれての額だそうですから、日本の感覚から言えばそれほど高くないかも?
投稿情報: 01:06 カテゴリー: Apple | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
これはMacマニアな方々には既出かもしれませんが。なんでも iTunes の時期バージョンで、購入した曲から携帯電話の着メロ(ringtone)を作る機能が追加されるそうです:
■ iPhone ringtones will cost you (crave)
手順は以下の通り:
とのこと。手持ちのCDからリッピングした曲からも着メロ作成が可能なのか、DRMフリーの曲はどうなるのかについては情報がないとのこと。
当然 iPhone に関連した機能追加なのでしょうが、ますます iTunes が「音楽」という切り口でのゲートウェイになっていくわけですね。プラス100円で着メロデータも手に入るのなら、せっかくなら iTunes 経由で買うか -- というモチベーションにもつながるし。
このサービス、日本でやったらウケるの確実だろうけど、やっぱり規制だの規格だのハードルが高いんだろうなぁ。別に企業が利権を守るのを否定するわけじゃありませんが、それによって革新的なサービスの登場が阻害されたり、ユーザーの便宜が後回しになるようなことがないようにして欲しい、と思います。
先日買った MacBook が快適です。予想以上に動きが早いし、Mac だけにグラフィックの美しさは折り紙付き。Windows との操作の違いもさほど違和感がなく、いまのところ逆に楽しんでいる感じ。
ということで Safari の操作にもすっかり慣れたので、おなじみ ThinkPad X41 に Windows 版 Safari を入れてみることにしました。既に多くのレポートが出ているのでご存知だと思いますが、日本語にはまだ未対応。そこでいつもチェックしてる海外サイトをブラウズしてみて、「ちょっと早いかな?」と思っていたのですが……
でました、異常終了。他の方々はどうか分かりませんが、僕のX41環境で「お気に入りに登録」をしようとすると必ずエラーになってしまいます。まぁベータ版なのでバグがあることについては問題だと思わないのですが、Apple のブランドイメージにとってはマイナスなのではないでしょうか?
先日のエントリ中にもありましたし、各所で指摘されていることですが、Apple の強みの1つは「ソフトとハード一体でユーザー体験を構築できること」です。自社のコントロール下にあるハードの上で、完璧に動くソフトを仕上げ、突然「問題が発生したので終了します」などというメッセージが表示されることのないようにしているわけですね(初期の Mac には異常終了がよく発生していたと聞きますが)。今回の「Windows 版 Safari」では、その前提が崩れてしまっています。恐らく上記の Safari 異常終了も、Safari そのものだけでなく、Windows など様々な要因が関わって発生しているのでしょう。
しかし、ユーザーの目には「Safari が異常終了した」という風に写ります。「なんだ、言われるほど大したアプリケーションじゃねーな」と感じる人もいるでしょう。Windows 版 iTunes の時には、まだ「iPod」という端末が最後のユーザー体験を保証してくれたわけですが、Safari ではそうもいきません。マシンや Windows が理由で動作が遅かった、エラーになった、フリーズしたという場合でも、怒りの矛先は Safari / Apple に向かうと思います。
もちろん Windows 版 Safari をリリースする目的には、Apple の知名度を上げる、サイトの Safari 対応を促す、など様々なものがあるでしょう。多少ユーザー経験を犠牲にしてでも、トータルで見ればメリットがあると考えられるかもしれません。しかし Windows 一筋だったユーザー、あるいは iPod で初めて Apple 製品に触れた Windows ユーザーが感じていた「Apple の神秘性(?)」といったようなものが、Windows 版 Safari で侵食されてしまうリスクもあるのでは……と思います。
投稿情報: 10:18 カテゴリー: Apple | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
最近「X個の~」をしてなかったので、久しぶりに:
■ 10 Things We Can Learn From Apple (Basement.org)
アップルがコアなファンを獲得している理由を解析して、10コにまとめたもの。なんか語り尽くされた感のあるテーマですが、たまにはベタに思い返してみるのもいいのでは。
1. ユーザー経験の全体像を把握する
アップルはソフトだけでなく、ハードも手がけているので、ユーザーが感じる経験の全体像を把握してプロデュースできる。ex. iPod × iTunes
2. シンプル・イズ・ベスト
アップルのソフト/ハードはインターフェースが極力シンプルになっている(iPod には電源スイッチすら無いでしょ)。機能やメニューが少なくなれば、トラブルの可能性も減るし、ユーザーが覚えなければならないことも減る。
3. デザインに共通点を持たせる
例えば、iPod と Apple remote を比べてみよう(余談ですが、先日 MacBook を買ったときに、中に入っていた Apple remote を見て「iPod Shuffle がオマケなの?」と勘違いしてしまいました……恥ずかしい)。デザインに共通点を持たせることで、ユーザーが慣れるのに必要な時間を減らし、ブランドイメージも強化できる。
4. 新製品を紹介する相手は「ユーザー個人」
アップルは新製品の発表を、プレスリリースで終わらせるような会社ではない。スティーブ・ジョブスがファンに語りかけるようなプレゼンを行い、話題はブロガーの間から広まっていく。また紹介の直後から、製品/サービスが購入可能になっていることが多い。
5. ハードをコントロールする
ジョブスは iPhone 発表の際、「優れたソフトをつくりたければ、ハードをコントロールしなければならない」と語っていた。ずば抜けたユーザー体験を生み出すには、ソフトとハード両面を組み合わせて1枚の絵にする必要がある。
6. テクノロジーを感じさせない
例えば iPod には、目に見える部分にネジが使われていない。ハイテク製品でありながらテクノロジーを感じさせないことで、より日常的で身近な存在になるようにしている。
7. 自由に触れさせる
アップルストアが成功したのは、お客に製品を自由に触らせて、遊ばせるようにしたからだ。それは自社の製品の使いやすさに自信があり、お客を信頼している企業でなければできない。
8. 理性と感情の両面に訴える
アップルの製品には個性があり、人間的だ。理性だけでなく、感情にも訴えてくるものがある。
9. 新しいデザイン=新発明
iPod 登場前から、MP3プレーヤーは存在していた。しかしアップルが優れたデザインでMP3プレーヤーを再定義したために、多くの人々に使われる製品となった。アップルは同じことを Space (バーチャルデスクトップ)で行おうとしているが、これも多くの人々にとって「新発明」として捉えられるだろう。
10. 人がすべて
アップルは自社の生み出すあらゆるモノ(製品やサービスだけでなく、そのパッケージに至るまで)が「人間」によって触れられることを理解している。そしてその視点から細部に至るまでデザインを行っている。
こんな感じ(例によって意訳してます)。「デザインという
1.と2.(5.)、それから9.のあたりは、『iPodは何を変えたのか?』でも詳しく解説されている内容ですが、ソフトとハードの両面からユーザーのニーズにアプローチできるのがアップルの強み(と同時に弱み)であるわけですね。それに卓越したデザイン力を加えることによって、他社に真似できないユーザー体験を生み出しているのでしょう。従って上記の10項目は、どれか1つ~2つを取り出して真似するだけでも効果があるというものではなく、その全てを理解して徹底する必要があります(ついでに言うなら、上記の10項目では語られなかった「マーケティング戦略の上手さ」という点も)。あくまでも第2のアップルを目指すのなら、ですが。
アップルに限らず、自分が好感を抱く企業・製品・サービスなどの成分解析をして教訓を探してみるのは大切ですね。最高なのは、自分がそんな目標とされる存在に関わることですが。
投稿情報: 12:26 カテゴリー: Apple | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
速報的に。Macworld Conference & Expoのkeynoteが行われ、噂になっていたiWebなどいくつかの製品の発表があったようです:
Macworld Expo Live Keynote Coverage (Macworld)
iWebについては、
The rumors were true: There’s also a new application bundled with iLife ‘06 called iWeb. iWeb has been developed to help iLife users share their content — photos, blogs, music, movies and more — through Web publishing. The integrated media browser provides you with direct access to the content managed by your other iLife applications.
とのことで、残念ながらDan Woodの懸念通りになってしまったようですね(参考記事:CNET Japan 「不運な偶然の一致か--アップルの『iWeb』発表を懸念する『Watson』開発企業」)。
ちなみに同じkeynoteでは、FMチューナー内蔵の新iPodや、初のIntelプロセッサ搭載Macとなった「iMac」と「MacBook Pro」が発表されたとのこと。製品や講演の写真は明日のニュース記事で確認できるでしょう。
投稿情報: 04:10 カテゴリー: Apple | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
最近のコメント