以前「スルガ銀行でデビットカードを作ってみた」という記事を書いたことがありましたが、デビットカード、その後も便利に使っています。今回の原稿もスルガ銀行さんにご依頼いただいたものなので、続編的な記事になるのですが、デビットではなくキャッシュカードのATM手数料の話。
最近は電子マネーが普及して、現金を使う機会はかなり減ってきました。デビットカードもその一種で、口座にある残高を現金化せずに使える感覚なわけですが、それでも「先週友達に立て替えてもらった昼食代を清算する」なんて場面には使えません。他にも鉄道系のカードにチャージする、屋台で買い物をする、飲み会で割り勘にするなどなど、現金が必要になる場面がまだまだ残っています。
そうなると避けられないのが、ATMでの引き出し利用。電子マネーを多用していると、逆に「手持ちをチャージしちゃって現金がなかった!」という場面も多くなるのではないでしょうか。そして銀行やコンビニを探して駆け込む……ということになると。
しかしご存知の通り、ATMの利用には手数料がかかる時もあります。もちろん利用している銀行自体が設置しているATMを利用したり、指定された営業時間に利用したりすれば多くの場合が無料ですが、残念ながら予想もしなかった場面で必要になるのが現金というもの。やむを得ず深夜に引き出しを行う、キャッシュカード発行銀行以外のATMしかないのでそれを利用する……などという場面が多いと、手数料がかさんでしまい(105円、時には210円なんてことも)、預金利息で増えるよりも減ってしまうという笑えない状況に。
ということで、手数料をどこまで回避できるのか?が各行のアピールポイントになってくるわけですが、スルガ銀行では平日昼間と土曜日14時までATM引き出し利用が何度でも無料であることに加えて、時間外の利用時についても、口座開設月を含む3ヵ月間(月末まで)は手数料無料というサービスを行っているとのこと。もちろんスルガ銀行自身のATMだけでなく、セブン銀行やゆうちょ銀行、E-netなどといった提携ATMや提携外のATMでの現金引き出し取引も無料サービスの対象になっています。この期間内に何も気にせず行動してみて、どの程度手数料が発生する(はずだった)ATM利用があるのか?を見極めてみると良いかもしれません。
では4か月目からはどうなるのかというと、条件次第で時間外利用の手数料無料サービスが継続されるとのこと。その詳細は以下の通りだそうです:
- 前々月の月末預金残高が20万円以上(外貨預金除く)の場合:当月は月5回まで無料
- 前々月の月末にローンの借り入れ残高がある:当月はすべて無料
後者の「ローン借り入れ残高がある」というのはスルガ銀行からのローンが対象になりますので、クリアするのはちょっと難しいかもしれませんが、前者の「月末の残高が20万円」というのは、それほど厳しい条件ではないでしょう。
となると月5回まで無料、というのがどの程度妥当なのかという話ですが、株式会社プリミティブ・ドライブが2009年に行った調査結果によれば、1か月のATM利用頻度として最も多かった回答が「月に4~5回」で、全体の33パーセント。この回答を含め、月に5回までと回答した人々の割合は、合計で約59パーセントとなります。3年前の調査なので、現在は若干増減しているかもしれませんが、5人に3人はスルガ銀行の「月に5回まで手数料無料」の恩恵にあずかれることになります。
前述のように、実は電子マネーが普及することによって、「いつどこで、どの程度の少額の現金を手にするか」を考えるのは逆に難しくなっているのではないでしょうか。一般の店舗だけでなく、屋台や訪問販売などの場面でも電子マネーが使用できる、あるいは個人間でも少額決済が行えるという状況は近い将来やってくるのでしょうが、その移行期間には、ATMというものの存在と利用方法が意外に重要になってくると思います。たとえ1回100円、200円程度といっても、ちりも積もれば山となるということで。自分のATMでの引き出し利用パターンとそのコスト、ちょっと見返してみても良いかもしれません。
その他、具体的な時間帯と手数料の関係については、以下のページでまとめられていますのでご参考まで:
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