師走は何かと忙しい。忘年会に年賀状作成、年末セールにカットオーバー(?)。こまめにスケジュールをアップデートしておかないと、いつ時間が空いているのか分からなくなってしまいます。
アメリカで生活していたときは、PDAでスケジュール管理している人をよく見かけました。日本でも使っている人はいますが、アメリカほどではないと思います(普及率という客観的なデータを見たわけではありませんが)。多くの人が頼っているのは、やはり紙。PCのスケジュール管理で使えるものって、なかなかないですからね。
そんなわけで忙しい師走を相変わらずの紙ベースで乗り切ろうとしていたら、カレンダー/スケジュール管理に関する情報があちこちから飛び込んできました。
まず昨日のこと、サイボウズの安田さんとコンタクトを取っていたとき。たまたまスケジュール管理の話になり、以前安田さんがまとめられた記事を教えてもらいました。
スケジュール調整どうしてますか?(経営企画室 調査日報)
既にいろいろなサービスがあるものです。いくつかトライしてみようかなー、と思ってたら、記事の一番最後で紹介されていたGoogle Calendar、今日のRauru Blogでコメントがありました:
Google Calander 今度こそ?(Rauru Blog)
ちなみに英語記事で、こんなものもありました:
Bloggers Sniff Out Google's Rumored Calendar (Micro Persuasion)
うーん、出るぞ出るぞと言われてなかなか出てこないGoogle Calendar、今度こそ本当にリリースですかね?Googleが本当にリリースするサービスを隠すための「ブラフ」じゃないかなと思っていたのですが、CNETでこんな記事が投稿されているのを見て、Googleが本気でカレンダーサービスに取組んでもおかしくないなと思いました:
Tech executives: Time is of the essence (New.com)
記事によれば、MicrosoftやYahoo!、Googleなどが、今後デジタル・カレンダーの進歩に力を入れていく態度であるとのこと。確かにGoogle Calendarの他にも、MicrosoftはSSE(関連記事:SSE -- Bidirectional RSS)というカレンダーの同期にぴったりの技術を発表していますし(もちろんSSEはそれだけの技術ではありませんが)、Yahoo!はUpcoming.orgという"social event calendar"を提供する企業を買収しています(余談ですが、この辺にもYahoo!の"social network"という方向性が見えますね)。
確かにカレンダーのアプリケーション/WEBサービスには、Web 2.0的な発想を取り入れる余地が残されていると思います。それから検索エンジンの技術を取り入れて、スケジュール系のデータを全て取得して、並び替えしてくれるサービスとか。例えばデスクトップ検索して、過去にやり取りしたメールの本文/カレンダー・アプリケーション(Outlookなど)に書き込んだ内容/WEBアプリケーション型カレンダーに書き込んだ内容をすべて取得し、スケジュールを自動生成してくれるサービスなんてどうでしょう?または好きなアーティストを登録しておくと、ちょうどGoogleのアラート機能のように、WEB上にそのアーティストが開くライブ/出演するテレビ番組/発売するアルバムなどに関する情報がアップされたタイミングで、自分のカレンダーに記事を書き込んでくれる機能とか(これは探せばありそう)。
しかしスケジュール系のデータには「確定したもの」「仮押さえのもの」「提案」という3つのステータスがありますから、これを正しく認識するのは難しそうですが。日本語のテキストマイニング技術がしっかりしていないと、ぐちゃぐちゃなカレンダーが出来上がりそうです。しかし日付に関する情報だけを全部拾ってきて画面表示し、ドラッグ&ドロップで「これは確定」「これは候補日」といった感じで整理できるようにしておけば(もちろんAJAXで!)、かなり使えると思うのですが。
問題はCNETの記事のラストにあるように、「本当にそんな市場があるのか?」という点になるのでしょう。僕みたいに整理整頓が苦手な人にはムリですが、そうでない人達は、紙もしくはPDAでのスケジュール管理で事足りていますからね。そんな人たちに紙→PCへスイッチさせるには、それなりの動機付けが必要になります。オンライン・カレンダーサービスがまず戦うべきは、従来型のカレンダーや手帳、PDAになるはずです。
それにここでも、「ビジネスモデルはどうするんだ?」という疑問が生まれます。やはり「無料サービス+広告掲載」というモデルが展開されるのでしょうが。各日付の片隅に「今日から○○でバーゲン開始!」という広告が表示されるカレンダー・・・ウザったいなぁと思うのですが、人によっては便利なのかも?イベント系の情報を配信する必要がある企業にとっては、テキスト連動型広告より使えるかもしれませんね。
そういえば、この間は「位置連動型広告」なんてサービスもあったし(参考記事:ユーザーの居場所に応じて、携帯電話に広告を出すサービスがスタート)、「検索連動型広告」「行動ターゲット広告」に続いて、「時間連動型広告」なんてカテゴリーが生まれるのでしょうか。今日の日経MJによれば、ネット専業型の広告代理店が業界平均以上の成長率を記録しているそうですから、今後もネット広告はますます隆盛していくのでしょうね。早めに転職しておこうかなぁ。
というわけで、とりとめのない書込みですみません。ああ、師走は何かと忙しい。
昔 Microsoft が .NET Passport を最初に売ろうとしたときは、航空券をネットで予約するとそれがオンライン予定表にもそのまま反映される、みたいなデモをしてたんですけど、結局鳴かず飛ばずでしたねえ。
Google Calendar は Google Base のイベント情報あたりとリンクするんですかね。
投稿情報: ultraviolet | 2005/12/07 19:32
情報ありがとうございます。
なるほど、Microsoftは以前からスケジュール機能とのリンクっていうアイデアを持っていたんですね。の割にはOutlookのスケジュール機能アップグレードに力を入れてこなかったわけですが、Outlook 12ではどの辺が修正されてくるのでしょうか(あ、なんか以前記事を読んだ気がするんだけれど・・・)。
Google CalendarをBaseと連動させるというのは面白いですね。Google Mapとひっくるめてmashupさせれば、「今年12月24日の渋谷」って指定すると、当日渋谷周辺で開催されるイベントがiconでマッピングされるサービスとか。で、そのiconをドラッグ&ドロップするだけでスケジュール表が完成する、みたいな。プラス作成したスケジュールを共有する機能を加えて、AJAXで味付けすれば、Web 2.0の一丁上がり。
投稿情報: アキヒト | 2005/12/07 20:46
連日の TB ですみません。
共同研究テーマということで私の方のまとめをご覧いただこうと思ってお知らせしました。
投稿情報: tomoy | 2005/12/09 16:36
いえいえ、情報ありがとうございます。僕の記事は断片的な情報に基づいているものが多いので、情報がまとめられたブログは非常に参考になります。
これからもTB、よろしくお願いします。
投稿情報: アキヒト | 2005/12/09 19:11