ブログの「有効期限」機能

以前のブログ（Intra-Blog）でお世話になっていた、Seesaaブログがリニューアルされたとのこと：

テキストエディタ導入で表現力高めるSeesaaブログ（ITmedia）

タイトルにあるテキストエディタに加え、様々な機能が追加されているのですが、僕が気になったのは「有効期限」の設定機能。以下のスクリーンショット（クリックで拡大）でお分かりのように、「～年～月～日～時まで表示する」という設定ができます：

僕はこのSeesaaのシステムと、ドリコム、TypePad、Movable Type、BOXER、gooブログ、WordPressの7種類しかブログシステムに触れたことがないのですが、「～から公開」という指定はできても、「～まで公開」という指定ができるブログは少数派なのではないでしょうか。それだけあまり必要とされない機能ということだと思うのですが、意外に重要なポイントだと思います。

※ここから先は、僕の穿った見方です。

記事の有効期限が設定できないということは、普通のブログはデータの蓄積を前提としていることの現われではないでしょうか。「一度投稿した記事はずっと残る」という発想は、パーマリンクにも見出せると思います。そこから「ブログにストック情報を蓄積し、後で役立てる＝知識共有」という発想が生まれてきたりするわけです。

ところがブログは、フロー情報の伝達にも有効であることが分かってきました。日々のちょっとしたお知らせや、個人の気付きといった、「軽い」コンテンツです。しかしフロー情報には鮮度があり、古くなればなるほど「ゴミ」になってしまいます。ゴミ化（言葉は悪いですが）したデータは、ずっと保存しておいても仕方ありません。

そこで今回Seesaaが実装した「有効期限」機能は、フロー情報のメディアとしてブログを使う場合、欠かせない機能と言えるのではないでしょうか。実際、僕もフロー情報を載せるブログを運営した経験があるのですが、「この記事は○月○日以降は載せない」というコントロールをすることに苦労しました。同じように「有効期限」機能を歓迎する人は意外に多いのではないかと思います。

大仰な言い方をすれば、有効期限機能の追加は、ブログの思想を「permanent -> temporary」へと180度転換させるエポック・メーキングな出来事と言える・・・ほど大したことはないかも。けどこれにより、ブログの使い方が広がることは確かです。

Comments

[投稿情報: ProjectK]

ブログの有効期限、同感です。

さらにできれば、期限が切れたことをリンク先に通知してくれる仕様が一般化されるともっと嬉しいです。

[投稿情報: アキヒト]

社内ブログ/SNS研究会でも、たびたび同様の議論は出てきていましたよね。機能面からもブログの使い道を広げるような動きが、もっと広がることを期待しています。

>期限が切れたことをリンク先に通知してくれる仕様

確かに「有効期限」という考え方が一般化すれば、これがないと逆に不便になりますよね。ブログベンダーが協力して標準仕様（トラックバックのような）を造ってくれることも期待します。