昨日の天声人語に面白い話があったので、ちょっと転載。20~24歳の4人の男たちが、振り込め詐欺容疑で捕まったという話です:
振り込め詐欺を100件ほど試み、ことごとく失敗したグループが摘発された。ニセ息子が電話で、株を買うのに会社の金を使い込んだのがバレた、と助けを請う手口。押収された手書きの台本を見て、こりゃだめだと思った
〈で、先週のコトなんだけど、新規上々株の抽選に当って、どーしてもその株がほしくなっちゃって……〉〈最初はすごく怒られたんだけど、全部話したコトもあって、お前もこんな時に処分されても困まるだろって言ってくれて……〉
上場株の誤字や、妙な送り仮名には目をつむるとして、切迫感がまるでない。大金が必要になった経緯がぐだぐだと続き、用件の「お金貸して」は最後の最後だ。長広舌を聞くうちに、「親」も我に返って通報したのだろう
いや、このスクリプトを実際に見てみたいような。100件も失敗する前に、流れが悪いのだと気付かなかったのでしょうか?数パターン用意して効果測定するとか、そもそも株取引っていうのが「潜在顧客(=被害者)」に理解してもらいやすいシチュエーションなのかどうか考えるとか……しかし天声人語も指摘している通り、
グダグダ能書きばかりで、用件がはっきりしない
というのが最大の敗因だったのでしょうね(もちろん成功しなかったおかげで、汚い犯罪が未然に防がれたわけですが)。ビジネスでも犯罪でも、コミュニケーションで大事なポイントは一緒ということで。
こんにちは、拙著のご紹介ありがとうございます。気づくのが遅く申し訳ございません。
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿情報: 小幡英司 | 2009/05/26 14:06