著名ブロガーが集まり、既存のメディアに代わるニュースサイトを立ち上げようとしているというニュース:
既存メディアに一撃--著名ジャーナリストが協力するブログ集約サイト始動へ(CNet Japan)
「ブログ集約サイト」と銘打たれているのですが、
... 同サイトでは、The Associated Pressなどのニュースソースからの基本的なニュースフィードに加え、オリジナルコンテンツや70人以上のブロガーが執筆するアフィリエイトサイトへのリンクを提供するという。
ということなので、「ニュースコンテンツ+オリジナルのブログ記事」というようなイメージだと思います。しかも広告収入を期待しているようなので、単に「ブログ集約サイト」というより「ニュースサイト」と言った方が近いのでは、と思ってこの言葉を使いました。
この試み、プロのジャーナリストも参加するということで、確かに「ブログの信頼性を今以上に高める」という目的を達成するのには有効でしょう。しかし「ブログを使うこと」の意義があまり前面に出ていないのが気になります。「既存メディアに取って代わる」ことの方が重要な目的で、たまたま世に普及しているCMSツールがブログだったからブログを使うのだ、ということでなければ良いのですが。
著名人、特にジャーナリストが参加しているということで、逆に不安を感じる面もあります。既存のニュースサイトと変わらないメディアになってしまう可能性があるのでは?また権威のある人物が集結してしまうと、いくらパジャマを着ていても、権威主義的なメディアになってしまう危険性はないでしょうか。
ブログを使うことに意義を見出すのであれば、トラックバックやコメントを自由に受け付ける、ユーザーに開かれた姿勢を持つサイトであって欲しいと思います。それこそ著名な作家やコラムニストたちと、一般の人々が盛んにディスカッションするコミュニティが形成できれば、単に「既存メディアをブログに置き換えた」のではなく「情報発信の新しいパラダイムを打ち立てた」という評価を得れるでしょう。
単にこの記事で触れられていなかっただけで、コメントやトラックバックを活用することは語るまでもないことなのかもしれませんが。そうであることを願いたいと思います。
Technorati tags: weblog, pajamas media, journalism
※追記
投稿した後で、「ちょっと悲観的すぎるコメントかな」と思っていたのですが、同じような感想を持つ人もいるようです。
New Media Blog Network for Elitists Only (InstaBLOKE)
記事のしょっぱなから、
The innocence of it's name belies the true nature of this new virtual beast. It's more like an elite media empire created for the benefit of elitist bloggers.
なんて批判をしてます。
それから、肝心のPajamas Mediaへのリンクを貼っていませんでした。興味がある方はぜひご確認を:
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