今日は既に「看護婦向けSNSがスタート」というニュースをお伝えしていますが(参考記事:フィードバックジャパン、看護婦向けSNSサービス開始)、さらに対象者を限定したSNSサービスが立ち上がるというニュースがありました:
ファンコミュニケーションズ、主に大学生を対象としたソーシャルネットワーキングサイト「JOB-SHIP」をサービス開始(日経プレスリリース)
こちらは就職活動者に限定したSNSで、匿名掲示板などでは得られない、質の高い情報が交換できることをアピールしています。また就職活動に特化したコンテンツを提供するとのことで、例として
[1]学生取材による人気企業のインタビュー記事を連載する「Student-i」[2]12000社に及ぶ有名・有力企業ごとに学生やOB・OGが情報交換する企業コミュニティエリア[3]就職活イフをサポートするエンターテイメント情報の提供
などが挙げられています。
こちらのビジネスモデルは例によって、「各企業の新卒採用に関わる情報掲載における広告収入、エンターテイメント情報掲載における広告収入」とのこと。また「会員向けメール配信サービス、セミナー・イベントの企画運営、就職サイト運営会社を対象としたデータベースビジネス」という点で何らかの売り上げを得る目論見のようです。果たして十分なユーザー数を集められるかどうか。
しかし、こうなると教師・高齢者・個別製品のユーザーなど、いくらでも特化型SNSが考えられそうですね。予想される結末としては、
- 特化型SNSへの要望は強いが、潜在ユーザー数が小さいため、SNSだけの有料(もしくは広告収入に依存する)ビジネスとしては成功しない。
- 特化型SNSへの要望が強く、潜在ユーザー数も大きいため、SNSだけの有料ビジネス(もしくは広告収入に依存する)として成功する。
- 特化型SNSへの要望は弱いが、潜在ユーザー数が大きいため、特化型SNSへの要望が薄いため、MixiやGREEなどオールラウンド型(?)SNSがその機能を代替する。
- 特化型SNSへの要望が弱く、潜在ユーザー数も小さいため、どんなアクションも起きない(立ち上げてもすぐに行き詰る)。
といったところでしょうか。特化型SNSへの要望の強さは、顕在化しているニーズだけでなく、どこまでターゲットユーザーを惹きつけるサービスが提案できるか(「ナースカフェ」の病院評価機能など)によって変わってきます。MixiやGREEのコミュニティで十分代替可能な機能ばかりであれば、「ユーザー数が多いMixi/GREEで情報交換すればいいや」ということになるでしょう。また単純な機能であれば、Mixi/GREEに追加機能として開発されてしまう恐れもあります。
簡単にマネできないほど、ターゲットユーザーの細かいニーズに対応しつつ、かつ十分な数のユーザーを惹きつけること--こう考えると、特化型SNSが成功できる分野は限られてくるのではないでしょうか。
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