技術者の交流を目的とした、ブログ/SNSの混合サービスが日刊工業新聞社によってスタートされます:
日刊工業新聞社、技術者向けにブログとSNSを提供する「てくてくjp」(BroadBand Watch)
技術者のためのSNS、会費300円で日刊工業新聞社が開設(@IT)
2つの記事で微妙に書いてあることが違うので、ちょっと分かりにくいのですが、「無料のブログサービス」+「有料のSNSサービス」という組み合わせのようです。SNSの会費は税込みで3月額315円、ただし契約は1年単位とのこと。ブログは誰でも閲覧可能となっていて、こちらでオープンな情報交換を行い、クローズドなコミュニケーションはSNSを通じて行うという仕組みになっています。
サービス開始は2006年2月で、初年度の会員獲得目標数は1万~1万5千人とのこと。収入はSNS会員からの会費の他、広告収入も見込んでおり、2年後の黒字転換を目指しているそうです。
面白いのは、コミュニティ参加のインセンティブとして、自らコンテンツを用意しようとしている点:
日刊工業新聞社は全国に点在する記者約200人をコメンテータとしてコミュニティに参加させたり、ジャンル別に30人程度の大学教授を中心としたコメンテータを用意するなど、コミュニティに刺激を与える仕掛けを用意している。
(@ITの記事より)
とのこと。またBroadBand Watchの記事によれば、「コミュニティ内の議論でニュース性の高いものがあれば、追加取材を行なって紙面に反映させる」とのことで、SNSと日刊工業新聞とを連動させる企画も考えているようです。新聞社であれば、コンテンツ作成はお手の物でしょうから、これは月額315円払っても参加したいという技術者は多くなるかもしれませんね。
個人的に注目しているのが、このサービスが「技術者間の情報共有・情報の蓄積」を目標としている点。もし「てくてく.jp」が単なる仲良しグループの形成ではない、知識共有という点で効果を発揮することに成功したならば、他分野への応用(社内ブログや社内SNSなど)が進むのではないでしょうか。また「日刊工業新聞」という真面目な(?)会社が実践しているということが、ブログ/SNSの社内利用に対する偏見を和らげる効果を生むのではないかとも考えています。
いずれにせよ、「てくてく.jp」が成功し、ブログ/SNSに新たな可能性を開くこと期待しています。
※追記
CNETでも紹介記事が掲載されていましたので、リンクしておきます:
技術者に特化したSNSを日刊工業新聞が開始--月額315円で2月から(CNET Japan)
またホットリンクさんのサイトにプレスリリースが公開されていましたので、こちらもリンクしておきます。
技術者交流のためのSNS事業について(株式会社ホットリンク)
コメント