いつものようにMicro Persuasion経由で見つけたネタ(元記事:"Anatomy of a Corporate Blogger"):
A New Marketing Medium (destinationCRM.com)
子供のころ、「怪獣解剖図」って見たことありませんか?ウルトラマンなどに出てくる怪獣の内部構造がどうなっているか、あたかも解剖して調べたかのように解説してくれる図です(例えばこんな感じ:バルタン星人解剖図-「ウルトラ怪獣解剖図鑑」より)。それと同じイメージで、企業内でビジネスブログを担当している人がどんな脳・目・耳・口・心・手を持っているか(持つべきか)を解説してくれています。
図表をそのままリンク表示するのは著作権的に微妙なのですが、一応出典も書いておいたので、以下に表示してしまいます(図のURLはこちら:http://www.destinationcrm.com/articles/images/jan06/Chart_5672.gif):
参考記事として、こちらの記事へのリンクも貼っておきます:
Job descriptions add ability to blog, aid PR (azcentral.com)
こちらは「企業ブロガー」という新しい職種について語った記事。両方の記事で共通しているのは、企業ブロガーに「書く」ことだけでなく「聴く」ことも求めている点。つまり企業のPRをするだけでなく、Blogosphereで交わされる会話に耳をすまし、自らも他のブロガーと「会話」することが求められています。
以前「企業ブロガーは広報というより営業職に近いのでは」という記事を書きましたが(Sony、新Walkmanのブログを閉鎖)、イメージとしてはこれらの記事が言わんとしていることと一緒です。ブログが「雑誌(自分の考えに対する読者の反応が分かるのに時間がかかる)」と「会話(自分と相手の考えがリアルタイムでやりとりされる)」のどちらに近いかと言えば、スタイルこそ雑誌に近いとはいえ、実はブログは会話に近いのではないでしょうか。だからこそ、ブロガーには「書く」と同じくらい「聴く」という能力が要求されるのだと思います。
日本のビジネスブログには、トラックバック機能やコメント機能を外した「一方的企業PR」のためだけの道具として使われている例がよく見られます。今後Blogosphereという世界でのコミュニケーションが活発化することは不可避なわけですし、優秀な企業ブロガーを育てるためにも、日本企業は勇気を持ってコメント/トラックバックを開放したブログを始めてみるべきではないでしょうか。
<追記>
ついでという訳ではないのですが、ハーバード・ビジネス・スクールのビジネスブログ論へのリンクを貼っておきます:
Does Your Company Belong in the Blogosphere? (HBS Working Knowledge)
こちらでも"conversation"というキーワードが頻繁に登場し、「ブログ=会話のための道具」という位置付けがはっきりしています。また"Don't let the PR department write your blog"という一節もあり、従来のような広報という位置づけでブログを捉えてはならない点も指摘されています。
年末年始のせいか?改めて「企業ブログとは」を問い直す記事を多く目にしたような。ブログが企業の情報メディアとして定着した現われでしょうか。
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