今朝の日経新聞から。画像認識技術を活用して、成果報酬型の交通広告が始まったというニュース:
映像で携帯サイト誘導 都市情報映像、地下鉄駅で広告(日本経済新聞 2006年1月24日朝刊、第15面)
例によってWEB上の記事は無いので、簡単にまとめると、東京地下鉄の駅構内にプラズマディスプレーを設置して、広告主の商品/サービスを紹介する番組を放映。それを見た消費者が映像をカメラ付携帯電話で撮影すると、映像配信サーバーが撮影された画像を照会し、対応する携帯サイト(広告主のサイト)への接続情報を返す、という仕組みだそうです。画像認識技術はオリンパスのものが使用されるとのこと。
ただしこの技術を使うためには、都市情報映像の携帯サイト(残念ながらアドレスは不明)で無料の照合用ソフトを取り込む必要があるとのことで、普及という面では懸念が残ります。
これまでも画像認識技術をマーケティングに活用する例を紹介してきましたが(参考記事:画像認識技術+カメラ付き携帯電話=未来の検索サービス)、技術面の仕組みとしてはほぼ同じもののようです。今回の例で面白いのは、成功報酬型の広告プログラムを実現した点ですね。極端な話、現実世界でインターネット上のようなバナー広告を実現するサービスと言えるでしょうか。街を歩いていて面白い広告を見つけたら、それを撮影(=クリック)するだけで、広告主のサイトにアクセスできる--まさしくバナー広告。インターネットの仕組みに慣れた広告主なら、非常に理解しやすく、また効果が測定しやすい仕組みであると思います。
今回のニュースだけでなく、Googleなどの主導により、ネット広告の仕組みが現実世界にも応用されようとしています。もしかしたら、簡単に「飛ばされて」しまうテレビCMの枠よりも、自分の自宅のベランダ(に取り付けられた広告配信用モニタ)の方が高値で取引される--なんてことも現実になるのかもしれません。
<追記>
「ネット型広告配信(?)」が可能な広告「枠」(看板=モニタ)が街に増えたら、それらをネットワークとして取りまとめるエージェントが現れるんでしょうか。「吉祥寺ならあのエージェント」みたいな。ローカルサイトやローカルSNSと融合して、ユニークな広告プログラムが生まれてくるかもしれませんね。
<追記2>
CNET Japanにビジネス面からの解説記事が載っていたので、リンクを貼っておきます:
宿泊予約サイトの一休、街頭広告ベンチャーに出資--街頭から利用者を誘導(CNET Japan)
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