携帯電話は「電話」という機能よりも、「携帯」という機能が進化しつつありますが、さらに付加機能が研究中というニュース:
北電情報、携帯電話カメラで翻訳・富山大と共同研究(NIKKEI NET)
携帯電話を辞書や翻訳機として使おうという発想は、様々なレベルで実現されていますが、この研究はカメラを入力装置としてしまおうというもの。看板やレストランのメニューなどを撮影して翻訳サーバに送信すると、画像から文字を認識→翻訳→結果を端末側に送信、という仕組みのようです。
実は最近OCRについて調査する機会があったのですが、現在は最上位の技術を使っても、読み取りには様々な制約が存在しています。今回の場合、看板やメニューはデザイン的に崩して書かれていることも多いでしょうから、認識の精度が相当落ちる場合があるのではないかと思います。特に日本語を翻訳する場合、4種類の文字が組み合わさるわけですから、精度の向上は相当困難なのではないでしょうか。
ただ携帯電話のカメラについては、画像認識技術を応用してマーケティングに活用しようという話もありましたし(関連記事:画像認識技術+カメラ付き携帯電話=未来の検索サービス)、文字認識・画像認識技術が向上すれば、もっと進んだ機能も期待できそうです。例えば交通標識の画像から意味を即座に返してくれるサービス(海外でドライブする時に便利)や、博物館・美術館の展示物を撮影するだけでその詳細情報を返してくれるサービス(撮影禁止の場所では使えませんが)など、様々な展開が可能でしょう。人間が持つ「第3の目」として、技術発展が進むことを期待しています。
先日行なわれた、「「NTTグループ コミュニケーション EXPO」というNTTグループの展示会?で、ほぼ同じ機能の展示がありました。観光案内図のような看板から文字を読み取ってサーバーにおくるというアプリで翻訳された情報がかえってくるというデモでした。やはりOCRで文字を認識するというしくみのようでした。入力支援はったつしてもやはり、携帯電話はテキストの入力デバイスとして考えるのは多少無理があるので、こういったことのトライには期待したいですね。ただ、観光案内だったら最初からバイリンガルで表示していたほうがはるかに利便性がいいとおもうので、きっと利用シーンは違うでしょう(笑)
投稿情報: p-article | 2006/01/20 17:27
おぉ、NTTも取り組んでましたか。なんかお得意っぽい感じもしますよね。
確かに利便性考えれば、最初からバイリンガル表示するとか、東京メトロのように駅名をコード化するとか考えられてしまうと思いますが、トライというか実証実験することに意味があるわけで(笑)こういった取り組みは歓迎したいと思います。
投稿情報: アキヒト | 2006/01/20 17:47