先日、gooリサーチで社内ブログ利用に関する調査結果が出たことをお伝えしましたが(関連記事:社員は「社長ブログ」を求めている?)、同様の調査が日経リサーチでも行われていましたので紹介します:
世界情報通信サミット2006 ネット会議:デジタル・ワークモデルアンケート
タイトルからお分かりの通り、今月23日に開催される「世界情報通信サミット2006」に関連して行われた調査です。ちなみにこのアンケートの考察が、今日の日経産業新聞第10面でまとめられていますので、お手元にある方はご確認下さい。
この調査の中に、以下のような項目があります:
質問3
働き方(ワークスタイル)が変化すると、それをサポートするためのオフィス(ワークプレイス)も変化すると考えられます。貴社では次のような点についてはどのような状況にありますか。
(中略)
3-9
社内ブログや従業員個人ごとのホームページなど、それぞれの社員の様子がオンライン上でわかるような仕掛け
この問いの結果は以下の通り:
- 全社的に導入している ・・・ 2%
- 一部の部門で導入している ・・・ 9%
- 現在導入を検討中である ・・・ 19%
- 導入の予定はない ・・・ 70%
ちなみに質問3全体の内容については、こちらで確認できます:デジタル・ワークモデルアンケート/質問3
質問3-9は社内ブログに限定した問いではありませんが、従業員の個人ブログなど、「従業員個人の情報発信を促す仕組み」という観点で捉えられると思います。gooリサーチの調査では、社内コミュニケーションの手段として社内ブログを利用中だったのは全体の5.5%でしたので、ほぼ同じ結果が出たと言えるでしょうか。
しかし興味深い点があります。gooリサーチの調査では、「社内の情報共有を社内ブログで行う」ことについて65.7%が利用意向を示し、「社内コミュニティサイトで情報発信も閲覧も利用する可能性がある」と回答したのは52.9%に達しました。ところが日経リサーチの調査では、「社内ブログや従業員個人ごとのホームページなど、それぞれの社員の様子がオンライン上でわかるような仕掛け」を導入する予定はない、と70%の企業が回答しています。
もちろん同じアンケート調査の結果ではありませんので、単純な比較はできませんが、ブログなど新しいコミュニケーションツールの利用について、社員と会社の間には温度差が存在しているようです。社員は「社内ブログやSNSがあったら、なんとなく面白そうだから活用してみたい」と考える一方で、企業は導入の検討すらしていない、といったところでしょうか。
こうした状況を考えると、現状では「一部の社員がゲリラ的に導入し、他部署・他部門へと浸透させていく」というのが、社内ブログ/SNSの導入に多いパターンだというのが頷けます。Quick Winではありませんが、できる分野・できる組織から社内ブログ/SNSを導入し、その効果を見て全社的な導入へと進んでいく、というのは確かに正しい導入方法だと思います。特に従来の社内システムに比べ、ブログ/SNSは導入コストが極端に安く済みますし、テスト的に始めてみるという手法が取りやすいのでしょう。
ここで本題。先週から告知を始めました「第3回社内ブログ/SNS研究会」ですが、早くも応募が定員に達しました。参加をお申し込みいただいた皆さま、誠にありがとうございます。告知開始から1週間での満員御礼ということで、社内ブログ/SNSに関する世間の関心の高さを実感しています。この関心の高さが、実際の企業の行動に結びついていくように研究・報告を重ねて参りますので、今後とも社内ブログ/SNS研究会をよろしくお願いします。
※第3回社内ブログ/SNS研究会の参加受付は終了させていただきましたが、今後も研究会の開催を予定しております。今回ご参加いただけなかった皆さまも、どうぞ次回の研究会にご期待下さい。
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