今日の日経流通新聞に、携帯電話を使った売り場改善システムの記事が載っていました:
携帯写真で販促・売り場改善 -- 新システム、続々登場(日経流通新聞 2006年3月10日第7面)
カメラ付き携帯電話を売り場改善・販促に活用するシステムが続々現れている、というニュース。先日の記事(気になった商品をケータイでクリッピング -- 大日本印刷の新システム)でもお伝えした、大日本印刷の商品情報閲覧システムなども紹介されています。中でちょっと気になったのが、オーバルリンクが昨年発売したという「CSMO(コスモ)」というシステム。
...モニターとして登録した常連客が店頭の欠品状況や誤った商品説明など、気になる点を撮影して送信する。写真はデータベース化が可能。客の視点を売り場改善につなげる。料金はモニターを十人登録する場合で月額15万円程度。すでにパソコン量販店など二社が利用しており、六月までに導入企業を十社に増やすことを目指す。
とのこと。そこでふと思ったのですが、同様の仕組みをブログで構築して、「社内ブログ=イントラブログ」ならぬ「店舗と特定顧客が利用するブログ=エクストラブログ」として活用するというのはどうでしょうか?
携帯電話からブログに写真付き記事を投稿する、というモブログが既に普及しているのはご存知の通り。後は社外からのアクセスを特定顧客に限定するように設定すればOKです。後はお客様に利用方法を教え、店舗の気になったところをバシバシと投稿してもらいます。ブログならRSSがありますから、更新を見逃すこともありません。
データベース化、すなわち投稿された情報の整理をどうするか、という点については工夫が必要かもしれません。お客様に記事カテゴリを選ばせるわけにもいかないでしょうから、お客様にはカテゴリ無しで投稿してもらって、後から社員が内容をチェックした上でカテゴリを設定する、という方法が一番簡単でしょう。技術が進めば、先日オルタナティブ・ブログでみずほ情報総研の吉川日出行さんが投稿されていた記事(イントラ・ブログの可能性)にあるような
ブログに書いた記事をシステム側で自動的に分類したり、仕分けをしてくれないものだろうか?メモ的に書いておいた内容を、例えばテーマごとに樹形図的に並べて整理をしてもらえると、あとから探すときに便利だし、新しいことに気づくきっかけになるかもしれない。
という仕組みを実現できるかもしれません。また画像認識技術を使って、投稿された写真に何が写っているのかを自動判別し、「服」「バッグ」「靴」などのようにカテゴリを自動に振り分けるなんてことも可能になると思います。
もちろんお客様に投稿してもらうインセンティブをどう作り出すかとか、社内の対応体制をどう作るかなど、実現には様々な課題をクリアする必要があるでしょう。しかし社外にいる様々なプレーヤー、顧客やサプライヤー・リテーラー、場合によっては競合相手などとブログを行ったらどうなるか?という発想をすれば、様々な可能性が見えてくるかもしれません。
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