たまには全然関係ない分野の話も。先週金曜日の日経産業新聞に、こんな小さな記事がありました:
■ ストックの技術生かす 歩行用ステッキ参入 -- キザキ、三つ折りタイプも(日経産業新聞2006年4月7日第18面)
スキー用ストックを製造する株式会社キザキが、高齢者向けの歩行用ステッキに参入したとのニュース。スノーボードの流行や少子化などの影響で、スキー用ストック市場は減少傾向にあり、新分野として選ばれたのが高齢者向けステッキ市場とのこと。
この参入、成功するかどうかは別にして、以下の点で正しい決定だと思います:
- アルミ合金やカーボンを棒状に加工する技術など、スキー用ストック製造のノウハウを活かすことができる。
- 高齢化により、高齢者向けステッキ市場は拡大が見込める。
- 既存の高齢者向けステッキの中には安全性に問題があるものもあり、自社製品には競争力がある(財団法人製品安全協会認定の安全商品マーク(SGマーク)を取得済み)。
と、「既存製品の隣接分野への投入」「成長市場への参入」「未対応のニーズへの対応」の3点が揃っており、成功する可能性は高いのではないでしょうか。「自社が持つリソースを正しい市場に投入する」という好例だと思います。
ついでに高齢者向けステッキを検索していたら、こんなサイトがありました:
その名の通り、ステッキばかりを揃えたオンラインストアです。伸縮式・折り畳み式・超高級品などなど、一口にステッキと言っても様々な種類があるものです。中には布地を巻いた折りたたみステッキなどというカラフルなものもあるのですが、これが売れ筋のようです。自動車のように、用途・スタイル・価格帯などによって様々なセグメントに分かれている市場のようですね。もしかしたら、まだまだ満たされていないニーズ・ビジネスチャンスが隠れいているのかもしれません。
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