僕は親から「必要最低限の努力しかしない」と罵られたことがあります。80点取れば合格のテストなら80点を、10分以内で到着すれば良い競争なら10分ジャストを目指す、そんな子供だというわけです。しかし僕にしてみれば、もっとも効率的なエネルギーの使い方なわけで、これは誉め言葉なのだと自分に言い聞かせてます。
そんな「必要最低限のことしかしない男」からすると、非常に参考にしたい記事がありました:
■ The myth of "keeping up" (Creating Passionate Users)
おなじみ Creating Passionate Users から、今回は「知識についていく方法」について。というよりも「知識についていかないで何とかする方法」について。
著者の Sierra 曰く、日進月歩で進んでいく知識に遅れずについていくなんて不可能。最初からそんなこと考えるな、別の方法を考えよ、とのことです。この考え方には大賛成。僕も記事の最初にある写真のように、読もうと思って買ったけど読んでいない本が山のようになっています。RSSリーダーも相変わらず未読記事が100件以上。これらを目にする度に、罪悪感のようなキリキリとしたものを感じます。
これじゃあ精神衛生上もよくない、ってことで、Sierra からのアドバイスはというと
- 最高のアグリゲーターを見つけろ。人間でもWEBサイトでも何でもかまわない。情報をフィルタリングしてくれる人/サービスを確保しろ。
- 要約を手にいれろ。最近は本の要約をオンラインで提供してくれるサービスもある。
- 無駄を省け。同じ分野で何冊も雑誌を読む必要があるか?友人と分担してそれぞれ違う雑誌を読み、後でお互いに教えあうようにしてはどうか。
- できるだけ購読するな。先に述べたように、無駄な情報源に目を通しているかもしれない。アグリゲーターがいれば、読むべきものは彼らが教えてくれる。
- ゴシップ記事はブラックホールだ。読み出したら切りが無いから、できるだけ近寄るな。
- バランスの取れた視点を維持するために、興味以外の分野にも関心を持て。できればデザイン雑誌、ニュース雑誌、美術雑誌、技術/ライフスタイル雑誌を1冊ずつ読むのが良い。関心の無い分野の記事も、関心のある分野と同じくらい役に立つものだ。
- 読める分量を現実的に考えて、無理なものは捨てろ。溜めておいて後で読もうと思うな。
- 習わなくてはならないことがあったら、「知っておかなければいけないこと」「知っておいた方が良いこと」「知っておくと便利なこと」「自分だけに当てはまる特殊なこと」「無駄なこと」を教えてくれる人を見つけること
とこんな感じです。うーん、要は他人にうまく頼れってことかな。もちろん良い意味で。そして身の程を知って、無理なことはするなってことでしょうか。
興味深いのは(6)の「関心事以外にも興味を持て」というアドバイスでしょうか。「無駄を省け」と言いつつ無駄なことをしろと言っているようで、ここだけ違和感を感じるのですが、それだけ「忙しいからといって自分の専門以外のことを無視するな」ということなのでしょう。最近『メディチ・インパクト』を読んでいるのですが、この本はまさに「様々な分野のアイデアを融合すること」がイノベーションを生むのにいかに大切かを論じたものです。知識は溜めるだけでなく、有効につかってナンボなわけですから、実はここが最も重要なアドバイスかもしれませんね。
いずれにせよ、僕もようやく明日(5月3日)からゴールデンウィーク(何もトラブルが起きなければ)。溜まっていた本に手を伸ばしてみようと思います。
はじめまして
5.ゴシップ記事 は、芸能人のことに限らず、Apple--jobs関連やゲイツ、グーグルあたりの話題なんかも一部入りそうな気がしますね。PC業界ゴシップとか?
投稿情報: fotjp | 2006/05/03 02:40
fotjpさん、はじめまして。コメントが遅れてしまい失礼しました。
5.は確かにマイクロソフト、グーグルのネタも一部入るような感じがしますね。特に「グーグルが新サービスリリースか!?」なんて観測記事はまさにその範疇かも・・・人によってはこれ系のネタで何時間もムダにしてしまいそうです。
投稿情報: アキヒト | 2006/05/08 10:30