けっこう有名なモノらしいですが、恥ずかしながら僕は今朝の日経産業新聞で初めて知りました。キーボードに文字が書かれていない「無刻印キーボード」なるものがあるそうです:
■ デザインここで勝負 -- PFU 文字なしキーボード(日経産業新聞 2006年6月9日 第5面)
例によってWEB上には記事は置かれていないのですが、読んで字のごとし。株式会社PFUが発売している「文字が書かれていないキーボード」についての記事です。ちなみに写真はこちらで確認できます:
■ Happy Hacking Keyboard Professional2 墨/無刻印
うーん、カッコイイかも。日経の記事でも指摘されているのですが、「プログラマーはすべてのキーを覚えているので、文字が無くても問題ない」というプロ意識・自尊心をくすぐるものですね。また最近はデザイン重視のPCも増えているので、こんなキーボードがピッタリするかもしれません。
このキーボードが発想された経緯も面白いです。PFU販売推進部長の松本秀樹さんという方がデザインされたそうですが、そのきっかけは「幼稚園に通っていた娘が自宅で『ド』『レ』『ミ』とシールが貼られた鍵盤ハーモニカを弾いているのを見たこと」だったそうです。確かに楽器は操作(?)が難しいのに、何の文字も書かずに使いこなすのが普通ですよね。そこで「逆に表示を取ってやれ」ということで、無刻印のキーボードが誕生したそうです。
またこのキーボード、単に文字を取るだけでなく、プログラマーが感じる不満を解消したキーボード配列になっているのだとか(AキーとCtrlキーを横に並べるなど)。無刻印だけにまさに見えない工夫ですが、デザインだけでなく機能的にもプロ仕様になっているそうです。
「逆に使いにくくする」「実は使いやすくなっている」という、なんだか相反する要素がつまった製品ですが、「プロにウケることを追求する」という点では一貫しています。無刻印キーボードの発想は、他の製品/サービスでも何らかの形で応用できるのではないでしょうか。
キーボードに刻印がないといえば、「これが打てるか!」というのもありました。HHK に比べて、お値段が手頃だったのが魅力でした。もう生産終了してしまったようで、残念な一品です。
- http://www.century.co.jp/products/stop/koreute.html
投稿情報: @aka | 2006/06/10 22:46
なるほど、こんなキーボードもあったのですね。こちらはプログラマ向けではなく、ブラインドタッチ練習用という位置付けですか。HHKがヒットして「無刻印」が一般化したら、再び登場してくるかもしれませんね。
投稿情報: アキヒト | 2006/06/12 19:46