最新号の『ハーバード・ビジネス・レビュー』に は、「消費者の『もう一人の私』に売り込め」という記事が掲載されています。これはSNSやゲームなどにおけるアバターが、「もう一人の自分」として消費 行動を行う存在になる(消費者は自分とアバター、二人分の買い物をするようになる)という予想なのですが、日本はそのずっと先を行っているようです:
■ 萌えキャラSNS「皆集萌え」(みつどもえ)(ITmedia)
「好みの属性の萌えキャラを作成し、着せ替えなどで楽しめるSNS」というサービスで、その名も「皆集萌え」 (みつどもえ)。アバターだけでなく「メディン」という女の子のパートナーキャラを作成でき、アバター同様に着替えが楽しめるそうです。当然着せ替えをす るための服は有料で、ユーザーは自分(アバター)だけでなく、メディンの分の出費も強いられるという仕組み。HBRの記事風に言えば、「消費者の『もう一 人の私とその恋人』に売り込め」といったところでしょうか。
さらに「メディン」の商売上手(?)なところは、ユーザーに「お帰りなさいませ、ご主人様」「ねっねっ、遊ぼう!」などと声をかけてくるところ。自 分の好みに設定したキャラ(「幼なじみ」「義妹」「義姉」「双子」など好みの萌え属性を選べるほか、身長や体重、年齢も設定可能なんだとか)に、「あの服買って~☆」などと言われたら、財布の紐も緩むというものです(こんなセリフを吐くかどうかは定かではありません が・・・)。
考えてみれば、ユーザーが自分自身の手で「バーチャル悪女」を作り出し、貢いでくれるようなものです。これ以上巧妙な戦略もないかもしれません。この発想を他のアプリケーションに応用するとしたら、登録時に「ヘルプ用キャラ」と称して自分好みのキャラクターを設定させて、そのキャラクターにソフトの更新や料金の振込みをお願いさせる・・・なんていうことも考えられるかも。けどやり過ぎは反発を招くから、意外に使うのが難しい戦略かもしれませんね。
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