「CAPTCHA」(Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart)という言葉を知らなくても、「ユーザー登録をする時に『ここに書かれている文字を読み取って入力しろ』と要求される仕組み」と言えば何のことか分かる人が多いのではないでしょうか。そのCAPTCHAに新しい発想を取り入れた"hotcaptcha"なるものが登場していました:
■ hotcaptcha -- Captcha Mashup
「美女(女性用に男性バージョンもアリ)を3人選ぶと認証される」という CAPTCHA(hot な美女を選ぶ captcha で"hotcaptcha")。サムネイルにカーソルを合わせると画像が拡大表示されるので、じっくり?美醜を判断することができます。正しく美女3人を選ぶと、上のスクリーンショットのように"Correct! You must be human."(正解!あなたは人間に違いありません)というメッセージが出て認証完了。詳しくはこちらの O'Reilly Radar の記事をどうぞ:
■ Another CAPTCHA -- But I failed (partly) (O'Reilly Radar)
そもそも CAPTCHA は、スパムなどに使用する目的で、WEBサービスのIDを機械的に大量取得することを防ぐための仕組みです。そのため機械に読み取れないようなモノとしてグニャグニャに歪んだ文字や、ランダムに配色・配置された文字を表示しているわけですが、確かに美醜であれば、プログラムに判断させることは困難でしょう(顔認証技術が発達してきているので、近いうちに美男美女を機械的に判断できるようになる気もしますが)。冗談とは言え、面白いアイデアだと思います。
さらに面白いのは、この仕組みの実現には"Hot or Not"(画面に次々表示される個人の顔写真を10段階で評価するサイト)のAPIが使われている点。つまり"Hot or Not"に登録された顔写真が hotcaptcha に登場しているわけです。さらに美人かどうかの判断にも、"Hot or Not"で集められた評価が使われています(つまり"Hot or Not"経由で皆に「美男/美女」と判断された写真3枚を選ばないといけない)。まさに「集合知」で美醜が判断されているわけで、システムを作ったプログラマーの女性/男性の好みに偏ることなく、多くの人が認証を通過できるようになっていると言えるのではないでしょうか。
もちろん好みが「○○専」などと言われるような偏った人物は、この hotcaptcha を通過できないリスクがありますが。また O'Reilly の記事でも書かれていますが、美しい異性を選ぶのは簡単でも、美しい同性を選ぶというのは結構大変です。ちなみに誤って?美男・美女でない人物を選んでしまうと、このようなメッセージが表示されます:
(はずれ!死ね、ボット、死ね!)
うーん、やっぱりこれはマニアな人々には厳しいシステムかも。ただ何か面白い方向性にまとめられそうなアイデアのような気がします。また美男美女を選ぶ、というといろいろ問題が起きる可能性がありますから、「このギャグが笑えるかどうか」「この話で泣けるかどうか」みたいなところに落ち着かせておいた方が無難かも・・・
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