以前このブログで、「地図版Wikipedia」とでも言うべきサービスが登場したことについてエントリしました:
■ Map 2.0 (POLAR BEAR BLOG)
このアルプス社の取り組みについての続報が、今朝の日経産業新聞に掲載されていました:
■ 電子地図を毎日更新 -- ヤフー 投稿サイトで最新情報反映(日経産業新聞 2006年8月1日 第2面)
ヤフーはアルプス社と共に運営している「ヤフー!地図情報」の地図データを、8月1日から毎日深夜に更新するとのこと。既に公開中のサイト「みんなでつくろう”Yahoo!地図情報”」でユーザーから受け付けた情報を元に、新しくできたり名称が変わったりしたコンビニ・飲食店・観光施設などのデータを更新するそうです。一日当りに更新する情報は数百件に上る見込みで、将来的には投稿された情報をリアルタイムに反映することを目指しているのだとか。
情報がリアルタイムに更新されることになれば、ますます「地図版Wikipedia」という存在に近くなっていくかもしれないですね。地図で Wikipedia 的な「オープンソース情報更新」が成功すれば、もっと別の分野でもユーザーからの情報提供を活用する試みが始まるのではないでしょうか。
実はうちの奥さんは某美術館で受付のお仕事をしているのですが、いま開催している企画展は集客が見込めるため、通常の休館日(月曜日)も営業していま す。ところが先日、ある情報週刊誌を眺めていると「毎週月曜日は休館」と書いてあるではないですか。案の定、月曜日は客足が悪く、その分土日にお客様が集 中してしまっているそうです。美術館のスタッフが気づかないの?と聞いたところ、「情報誌をチェックするなんて人はいないから、間違いに気づいていないん じゃないかな。気づいていても自分から出版社に連絡しようなんて人もいなさそう・・・」とのこと。なんともおかしな話ですが、公立の文化施設なんてどこも そんなカンジなんじゃないの?というのが彼女の返事でした。
こんなとき「ぴあ+Wikipedia」的な存在がネット上にあれば、すぐに情報を訂正することができますよね。タウン誌の情報は意外と間違っている、というか、小売店やイベントの営業時間・営業内容というものは変化しやすいため、掲載されている情報はどんどん陳腐化してしまうものです。「ぴあpedia」、あるいはユーザーからの情報提供+ユーザー提供情報の検索が簡単に行えるようなタウン情報サイトがあると良いのですが。
そういえば今日は、CNNがユーザーからの情報提供を受け付け、掲載するサイト"CNN Exchange"というサービスがスタートしたというニュースもありました:
■ CNN Asks Audience For Help (Forbes.com)
これまで「ユーザー」という立場だった人々を情報提供者の側に立たせる仕組みは、今後もますます発展しそうです。
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