「誰もが世界中からアクセスできる」というのがWEBの恐いところでもあり、楽しいところでもあると思います。しかも相手の反応は(直接的には)分からない。面と向かってのコミュニケーションであれば、相手の反応を見ながら適切な応対ができますが、WEBでは基本的に静的なテキスト+画像だけで意図を理解してもらわなければなりません。というわけで、「インターナショナルに成功するサイトを作るには?」という Tips が書かれたエントリがありましたので、ご参考にどうぞ。外国人も相手にするサイトだけでなく、老若男女問わずにアクセスしてもらいたいサイトを作る場合にも参考になると思います:
■ It's in the Details: Seven Secrets of a Successful International Website (Digital Web Magazine)
タイトルにある通り「7つの秘密」にまとめられているのですが、その内容はこちら。「秘密」と言うより、「注意点」と呼んだ方が良いかもしれませんね:
- 買い物の仕方は文化によって異なる(クレジットカードが一般的な決済手段となっているか?など)
- 通じない比喩は逆効果(例:ディズニーワールドはパンフレットに「この施設はロードアイランドのほぼ半分の大きさ」という表現を載せていたことがあったが、アメリカ国民でもなければ意味不明)
- 色には文化的意味がある
- シンボルは普遍的ではない
- 測量・計測単位は適切に
- (翻訳による)テキストの分量の変化でデザインが崩れることも = 単純な翻訳ではデザインを保障できない
- 何事も慎重に(親しげな言葉使い、肌を露出しすぎたモデルの写真などを嫌う文化もあることを忘れずに)
5番、6番あたりは本当に外国語版サイトを作る場合の注意点だと思いますが、他の部分は日本国内限定のサイトであっても注意が必要なのではないでしょうか。子供から大人まで見てもらいたいのであれば、「昔懐かしい黒電話のダイヤルのような(良い例でなくてすみません)」という例えは使えませんし、「関西人にウケるショッピングサイト」「関東人にウケるショッピングサイト」というものもあるかもしれません。いずれにしても、「この表現・画像は普遍的に受け入れられるだろうか?」を細かくチェックする必要があると思います(逆にわざと狭いグループでしか意味が通じないシンボル・色・言葉使いを多用することで、「限定感」「仲間感」といったものを醸し出すというテクニックもあると思いますが)。
逆に上記の点を注意して海外のサイトを見てみることで、文化的な違いの表れというものを発見できるかもしれませんね。例えば以下のサイトはスペイン語のサイトなのですが、赤と黒の色使いが強烈です(ちょっと脱線しますが、記事部分が宙に浮いているようなデザインがカッコイイ・・・)。日本人はもともと繊細で感情を押し殺すことが得意ですから、日本人が海外向けサイトを作る場合には逆に、このような強烈なアピール力を出す方が難しいのかも。
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