自分が取る行動は、目に見えるコストだけでなく「見えないコスト」も生み出している。そんな隠れたコストを正しく把握するには、という記事が adaptive path のブログに掲載されていました:
■ Making Hidden Costs Visible (Adaptive Path Blog)
例えば「公共交通機関を使うより、クルマで通勤した方が安く感じられる(目に見える形でサイフからお金が出て行くことがないため)けど、その計算には保険や減価償却などのコストが忘れられている」といった話。で、そういった一見合理的な判断=実は非合理的な過ちを犯さないために、隠れたコストを可視化しましょうということなのですが、秀逸なのがこのアイデア:
(SEGD 1998 Design Awards のページより転載)
一見、ただ可愛らしさだけを狙ったデザインにも見えますが、「下水の先には魚がいる=有害な物質を流せば彼らにダメージが出る」ということを意識させるというもの。そんなことを訴えても流す人は流すと思いますが、少なくとも「自分の取る行動にどんな見えないコスト(この場合は環境コストですね)があるか」を示すことができます。単なる排水溝のフタ一枚の効果としては、かなり大きいのではないでしょうか。
昨日のWBS「トレンドたまご」では、「コンセントに差し込んで家電製品をつなぐだけで電気料金・使用時間・使用電力量・CO2排出量を3秒サイクルで表示してくれる」という商品(エコワット)が紹介されていましたが、これも見えないコストを可視化するものですよね(デザイン、とはちょっと違いますが)。こんな正しい判断を促すようなデザイン、もっと考えられるのではないでしょうか。
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