ITmedia News の記事「“泡沫候補”浮上させるYouTube 選管も困惑」を読んで空想にふけってしまいました。公職選挙法が改正されてネットで選挙活動できるようになったら、という仮定の上での話ですが、こんな選挙運動が可能になるのではないでしょうか:
- 「30代後半にさしかかりキャリア選択に悩むSE」「大学を出た後の現実に直面しつつある美大生」など、ものすごくニッチな人々が直面する個人的な(しかし彼らにとっては切実な)悩みを集めてくる。
- その悩みに1つ1つ政策を考える。
- ブログ/ポッドキャスティング/YouTube など、WEBであればメディアは問わないが(できる限り幅広くカバーするのがベスト)、考えた政策をコンテンツにしてアップする。
- 予算があれば、SEO対策してアップしたコンテンツを見つけてもらいやすくする。
- 寝て待つ(梅田望夫氏風に言えば、「ネット上の分身」に選挙活動させる)。
こうしておくだけでアラ不思議、例え個々の政策に対する支持者が少なくとも、票が積もり積もって当選する -- 題して「ロングテール型選挙活動」 or 「ロングテール型当選」。
「くやしいけど、主張に納得してしまうw」──過激な政見放送をYouTubeで見たあるユーザーの感想だ。泡沫候補として大手メディアに掲載されることはなくても、この候補者が図らずもネットを通じて無コストで主張を広げることができたのは事実。
上記 ITmedia 記事の一文。過激ゆえに、あるいは多くの人々にとっては些細な問題であるがゆえに、これまでのメディアには載っていなかった主張が、ある一人の有権者の投票を決定的に左右することになるかもしれません。「WEBを使えば低コストで主張を広めることができる」という点は以前から認識されていましたが、単に多くの人々に見てもらえるという「範囲の広さ」だけでなく、ニッチな争点でもアピールできるという「スコープの広さ」に注目しても良いのかもしれませんね。
アキヒトさん、こんばんは。
おっしゃていることは極論な気もしますが、現実にウェブサイトやブログをチャンとやってらっしゃる議員さんは、こういうニーズを拾っている気がします。
短期的に選挙戦だからといってこういう手法は採れませんが、中長期的に見れば立派な戦術だと思っちゃいました。
近未来にはブログ票、mixi票もバカにならないです、間違いなく。今は活用されていないだけだと思います。アキヒトさんは個人的には、どう分析しますか?
投稿情報: モカ | 2007/04/04 00:17
モカさん、コメントありがとうございます。
仰る通り、政治家の中には「小さなニーズへの対応」を既に実践されている方々もいらっしゃいますよね。そうした行動がネットの活用により、効率化されていくのではないでしょうか。
その他、今日のエントリに再度まとめてみましたので、ご覧下さいませ:
http://akihitok.typepad.jp/blog/2007/04/mixi_1d6c.html
投稿情報: アキヒト | 2007/04/04 17:04