これは先週気になっていたニュースだったのですが、触れる機会がなかったので、ちょっとだけコメント。アメリカで、デジカメの忘れ物をめぐってこんな出来事があったそうです:
■ 落とし物のデジカメ、メールで持ち主判明 48時間で (CNN)
何があったのかは読んでいただければ分かると思うのですが、蛇足気味にまとめてみるとこんな感じ:
- 場所はオハイオ州コロンバスにあるオハイオ・スタジアム。このスタジアムはオハイオ州立大学のアメフト部「バックアイ」のホーム競技場になっている。
- 9月1日、ケヴィン・ジョンさん(45)が息子のノア君と一緒に、オハイオ・スタジアムでバックアイの試合を観戦。その際、カメラを紛失する。
- その後しばらくたって、同スタジアムに試合を観に来ていたミシェル・モンゴメリさんが、ジョンさんがなくしたデジカメを拾う。
- モンゴメリさんは、大学の遺失物届け担当係には連絡せず、バックアイのファンの友人14人に、デジカメを拾った経緯を送信。
- デジカメの落とし物の話は、瞬く間にバックアイのファンたちの間に飛び交い、そのうち2通をジョンさん本人が受信。モンゴメリさんに拾われてから2日で、デジカメの持ち主が判明することとなった。
「モンゴメリさんは遺失物届け担当係に連絡せず……」という点がちょっと引っかかりますが(さらに言えば、チェーンメール的な要素が含まれている点も)、いずれにしてもソーシャル・ネットワークの力を思い知らされる話ですね。ちなみに落とし主はこんなコメントをしているとのこと:
ジョンさんは、「インターネットとメール、そしてバックアイのネットワークのパワーのおかげ。バックアイのファンが、そこら中にいることに驚いた」と話している。
そう、今回はたまたま「落とし主・拾い主の双方ともバックアイのファンだった」という、同じネットワーク内での話だったわけですね。これが東京ドームでの話で、落とした人が巨人ファン(巨人戦を観戦しに来ていた人)で拾った人がSMAPファン(SMAPのコンサートに来ていた人)だったらこうは行かなかったはず。その意味で、こうした幸運が起きるためには「その大きさは問わないが、落とし主・拾い主双方が同じネットワークに所属していること」という条件が重要なのでしょう。
ただ同じネットワーク内にいれば、ネットの力を駆使して、こうした奇跡(?)を起こすことが可能なわけですね。例えばミュージシャンのコンサートに行って何かをなくした/拾った場合、当然遺失物届け出係に連絡する一方で、SNSのコミュニティ(そのミュージシャンに関係するもの)で呼びかけてみるというのも有効なのかもしれません。探し物もWEB2.0の時代、ということで「探し物クラウドソーシング」とでも呼びましょうか。
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