ああ、これは文句なく良いですね。既にネットで話題を呼んでいますが、1994年から2006年まで発行した月刊誌『インターネットマガジン』のバックナンバーがPDFで公開されています:
■ 「インターネットマガジン」のバックナンバーがPDFで無償公開 (Internet Watch)
実際のサイトへのリンクはこちら:
著作権の関係で、いくつか抜けている記事もあるのですが、何といっても全号PDF化。インプレスさんの英断に敬意を表したいと思います。
以前サイボウズ・ラボの秋元さんとお会いしたときに、199?年に刊行された「ネットビジネスのすべて」みたいな本をお持ちでした。その当時最先端だったネット企業を紹介する、という内容で、「この当時は何が考えられていたのか、その後成否を分けたものが何だったのかが考えられて面白い」のようなことを仰っていたのを覚えています。
そうそう、最先端の状況を追うだけでなく、過去に学ぶということも重要なわけですね。その意味で、インターネットマガジンのアーカイブはお世辞抜きで「価値ある知識の宝庫」となるのではないでしょうか。例えば、2002年1月号(6年前!)にこんな記事があります:
■ Streamedia Booster ignition-03 パーソナルキャスティングがはばたくとき (※PDFファイル)
個人が動画コンテンツを配信する時代が来るか、を考えるという内容ですが、当然ながら「ビデオで撮った映像を YouTube にアップする/アップされている映像をブログに貼って紹介する」などという可能性は検討されていません(ちなみに YouTube の登場は2005年2月、ブログにエンベッドできるようになったのは2006年から)。紹介されているサービスは多くがリンク切れ。いまとなっては「何それ?」という内容なのですが……一方で、
最近、本当のニーズはヘビーユーザーではなくストリーミングサービスのことを知らない人の中にあるような気がしています。
という一節があるなど、正しい予測も見られます。こうした記事を読むことで、何が見落とされていたのか、また似たような予測を行う際に何を注意しなければならないのか、といった知識が得られることでしょう。場合によっては、最新の記事よりも示唆に富む面があるのではないでしょうか。
ということで、「ぜひ他の雑誌も追従して欲しい!」と勝手な願いを述べてしまいたいと思います。ついでに自宅にある、古い雑誌をひっくり返してみるか……あ、こないだ廃品処理されたばっかりだった……。
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