日経パソコンオンラインに掲載されていた記事を見て、おやっと思いました:
■ サクラブロガーにならないために (日経パソコンオンライン)
裏で企業から見返りをもらってちょうちん記事を書く「サクラブロガー」に「間違われない」ための7箇条。「サクラブロガーにならない」ではなく「そう見られない」ためのアドバイスというのは面白いと思い、ちょっと読んでみたのですが、違和感を感じる部分がちらほらと。既にはてなブックマークで何人かの方が指摘されていますが、特に
1.とにかく実名とプロフィール
今後は実名でブログを書き、所属企業・団体や職歴などプロフィールもリンク付きで公開しているブロガーの情報が信頼される傾向が強まるだろう。それらが公開されていないと、関係団体もしくはライバル団体の成りすましか、サクラブロガーに見えるかもしれない。
という部分はどうなのでしょうか。
この話、ID:ululun さんも書かれているように、突き詰めれば「ネット上にある情報の信頼性は何で担保されるか」ということですよね。「実名」や「所属団体」といったものが「信頼担保力」を持つというのが日経の記事の主張なわけですが、それほど話は簡単ではないでしょう。実名で書いたって「なんかこの人、裏で企業から何かしれもらってるみたいだなぁ」と感じることがありますし。特に最近は、主要新聞やテレビ局、老舗料亭まで「偽装」を繰り返しているような状況ですから、実名や所属団体の開示はあまり効果はないのではないでしょうか。
僕は Polar Bear Blog ではニックネーム、シロクマ日報では実名でブログを書いていますが、両者の「信頼性」はそれほど差はないのではないか、と感じています(もっともそれを判断するのは読者の皆様なので、「違う!」と言われてしまうかもしれませんが)。それよりも、
とにかく、つつみ隠さず正直に話すこと
の方が「守るべきルール」だと感じています。ネタにした製品が無償提供されたものならばそれを明らかにし、謝礼を受けたならそれも明言する。そういって正直に話しているブロガーならば、極端な話、豪華な接待を受けて書いた記事でも「本音を語っている」と思われるのではないでしょうか。やっかみを受けることは避けられないでしょうが……。
「けど、正直に書いたからといって、すぐに信頼してもらえるわけじゃないでしょ」――仰るとおりです。しかし、信頼性なんて一朝一夕にできるものではないのではないでしょうか?「実名なら信頼してもらえる」などのように、即効性のあるアドバイスを探す方が間違いなのでは。その意味で、サクラブログに間違われたくなければ、正直な書き込みをコツコツと続けていくしかないと思います。
< 追記 >
来るべき一億総ブログ時代において、個人ブログは大切な名刺や履歴書代わりになる。即ち、個人としての“信用の証”にもなるのだ。
「一億総ブログ時代」なんてまだ言ってる人いたんだぁと思ったら、出展は<日経パソコン 2006年8月14日号>だったんですね。僕はこの記事に誘導されてたどり着いたのですが、ネット系の話題で1年以上前の記事を持ってくるというのも……どうなんでしょうか。
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