今日は新型新幹線・N700系の報道関係者向け試乗会に参加できることになり、いちブロガーとしておジャマしてきました。というわけで、タマに出張で新幹線を使う人の目から見た感想などを。
※車内の様子は、いつものようにクマ師がご案内します。
※残念ながら先頭からの撮影タイムが無かったので、N700のカオはパンフでお楽しみ下さい。
N700系は7月1日にデビューする、新型の新幹線。最高時速300kmで、東京-新大阪間が2時間20分台となるそうです。カオが馬面してるだけあって、サラブレッド並みの速さ?
新型だけあって、車内はまだ新車の匂いが(面白いことに、クルマの新車と同じような匂いがしてましたよ)。ただ見てくれだけでは真価が分からないので、いただいたパンフレットに目を通してみると、様々なセールスポイント(?)が列挙されています。一例を挙げてみると:
- 先頭の形状は「エアロタンブルウィング」と呼ばれ、空気抵抗・乗り心地・省エネが極限まで考えられている。
- ブレーキ時にモーターを発電機として働かせ、走行エネルギーを電気エネルギーに変換。
- 加速性能がこれまでの1.6km/h/sから2.6km/h/sへと向上。時速270kmまでの到達時間は、300秒から180秒へ。
……などなど様々なポイントがあるのですが、僕が一番心惹かれたのはココ:
- コンセントがグリーン車の全席に、普通車の窓側・最前部・最後部席に設置されている。
そう、「移動時間にPCで仕事する」人々に嬉しい工夫がなされているのです。ちなみにグリーン車のコンセントはこんな感じ:
こんな風に肘掛け部分に2つ装備されていて、PCやケータイ用の電源をラクラク取ることができます。またノートパソコンが無理なく置けるよう、背面テーブルがA4サイズに大型化されたとのこと。実際にPCを置いてみた場面はこちら:
※ちなみに隣に写っているのは「シゴタノ!」の大橋さんのPC。大橋さんと名古屋までご一緒させていただきました。
なるほど、PCがラクラク置けます。ちなみにグリーン車だけですが、肘掛けの中に収納テーブルが用意されているので、「PCを置いたら資料やお弁当を置くスペースがない!」ということもありません。これはちょっと嬉しいかも。
また静粛性が向上していたり、グリーン車ではフットレスト・レッグウォーマー・読書光が用意されているなど、仕事に打ち込める環境が整えられています(残念ながら車内インターネット環境は2009年春までお待ち下さい、とのこと)。実際、N700系の公式パンフレットでは「ビジネスパーソンにとって最高の高速移動オフィス」という歌い文句が載せられていますし、N700系のターゲットがビジネスマンであることは明らか。これまでも「新幹線で移動中に一仕事」という人は多かったと思いますが、「ここであの仕事を片付けてしまおう」と思うビジネスマンは増えるのではないでしょうか。
ただちょっと残念なのは……グリーン車には目を引くような機能が多かったのに比べて、普通車にはあまり変化が見られなかったこと。確かにコンセントは増設されましたが、こんな位置だし:
座席も相変わらずこんな感じ。グリーン車の座席は飛行機っぽいデザインなのに……:
うーん、やっぱり快適なオフィス空間を手に入れたきゃ、グリーン車に乗れるようなエリートビジネスマンにならなきゃダメってことですかね(※ちなみに普通車の座席も各10mm拡大され、クッションの座り心地も一新されているとのこと)。
しかし「高速で移動する車内の座席」というのは、実に非日常的な空間です。じっくり腰を据えて仕事できるし、電話の呼び出しに作業を中断させられることもありません。窓を過ぎ去る景色は、緑の蜃気楼……:
こんな環境なら、良い企画も生まれるってものですよね?ROI、などと難しいことを言い出す気はありませんが、グリーン車代と良い企画の費用対効果を確かめてみたいという気にさせられます。
個人的に新幹線の座席は、すごく仕事がはかどる空間です。N700系のグリーン車なら、いつにも増して生産性が高まることでしょう。通常の1.5倍のパフォーマンスをお約束しますので、ぜひ出張はグリーン車でお願いします(to 会社の皆さま)。
最近のコメント