もう1つ Twitter ネタで。Techmeme を見ていたら、ちょうど「Twitter のビジネスモデルは何か?」論がトップに来ていました(参考: Techmeme January 2, 2008, 4:45 PM)。発信源はこちらの記事:
■ Is Twitter F'ed? (CenterNetworks)
Twitterrific という、サードパーティーが開発した Twitter のデスクトップツールが$14.95で売られている(※広告付きバージョンは無料)のに、Twitter そのものは無料で利用できるなんておかしくない?と問題提起した上で、
What business models do you see Twitter employing and when?
いつ、どんなビジネスモデルを Twitter が採用すると思うか?
という疑問で締めています。それに対して、早速 Dave Winer がこんな記事を書いていたり、Jason Calacanis がこんな記事を書いていたりして、皆 Twitter ネタが好きなんだなぁという感じ。ちなみに Jason Calacanis は「1~2年で大金を手にすることが可能な3つのビジネスモデル」として、
- Twitter 内広告(一定量の書き込みを行うと、広告メッセージが表示される)
- SMS広告(一定量の書き込みを行うと、広告SMSが配信される)
- アップグレードサービス(有料のアップグレード版を提供する)
を提示しています(ただし「しばらくはビジネスモデルのことを気にせずに、クリティカルマスに到達することに専念しろ」というのが本当の意見ですが)。確かに広告かアップグレードサービスというのが、すぐに思いつくビジネスモデルでしょう。
しかし Twitter の創業者、Evan Williams 氏自身は
「今のところビジネスモデルというようなものは何もありません。APIを使った第三者によるサービスによって、われわれは利益を得ていませんが、さまざまなサービスが出てくることでTwitterの価値が上がる。今は価値を高めることに注力しています。これが、どうやってお金に結びつくのか今のところ分かりません。でも、リアルタイムコミュニケーションは便利なものなのです」
(@IT 「Twitter創始者が語るWeb 2.0の要諦」より)
と述べているので、この問題設定自体が大きなお世話なのかもしれませんが。また CNET の記事では、上記の「リアルタイムコミュニケーション」を活かしたビジネスの具体例として、
具体的には、宣伝目的の商用目的を許して、そこから料金を徴収するモデルだ。既に今でも家電の安売り情報をリアルタイムでで流すサービスが注目を集めている。
(CNET Japan 「ティム・オライリーとTwitter創業者が振り返る「失敗」つづきの道のり」Page 2 より)
と書かれています。確かに Twitter で宣伝メッセージを流したい企業は多いはず(ex. マツダの事例)ですから、ここに課金するというのは自然な発想ですね。個人的にも、一律で広告を流されてしまうよりは、こうしたオプトイン的な発想の方を支持したいです。
ということで、これまでに挙げられたモデルをまとめると
- 何らかの形で広告を出す
- 商用利用に課金する
- 有料アップグレードサービスを提供する
- 有料のデスクトップクライアントを開発/販売する
の4つぐらいですか。まだまだ考えられるでしょうが、少なくともこれだけ選択肢があれば、資金難から急に Twitter が消滅する……ということはなさそうです。しかしそれでも「Twitter のビジネスモデルは?」という議論が生まれるのは、それだけ Twitter が人々の生活に定着して、「無くなって欲しくない!ちゃんとしたビジネスモデルを考えてるの!?」と心配する人が多くなっているからかもしれませんね。
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