またまた Twitter ネタですみません(何をしても記事になる Twitter を揶揄して、「テクノロジー界のブリトニー・スピアーズだ!」などと例える記事もありました)。で、今回はどんな内容かというと、"twit.io"なるサービスの紹介です。
上がそのトップ画面。まだアルファ版という位置付けで、「ソーシャル・データベース」という肩書きが付いています。
で、ソーシャル・データベースとはなんぞや?という点ですが、簡単に言ってしまえば Twitter への書き込みを1つのデータとして捉え、後から再利用するのを容易にするサービス、といったところでしょうか。百聞は一見にしかず、ということで実際に試してみました。
まず twitio の Twitter を follow した上で、一定の記述法に従って書き込みを行います。例えば以下の書き込みは、イベント告知のためのもの:
するとしばらくしてから、twitio からダイレクト・メッセージによる反応があります:
これで「データ投入」が完了。後は twit.io のページから、データを再利用することが可能です。例えば以下は、イベント情報を一覧したところ:
ご覧の通り、先ほど投稿したメッセージが若干加工されて(イベント情報であることを Twit.io に示す部分が削除されて)掲載されていますね。また以下は、投稿地域別による分類で"Tokyo, Japan"を表示させた画面:
と、場所を条件にデータを抽出することも可能です。ただ文章の内容を解析しているわけではなく、単に投稿者のプロフィール中にある"Location"を読み込んでいるだけですが……。他にもキーワードを指定したテキスト検索機能などもあるのですが、ご覧の通り日本語の表示は可能なものの、日本語による検索は不可能となっています。
このようにまだまだ足りない面もあり、しかも指定できるデータ分類は「求人情報」「イベント」「ビデオ(※「このビデオ面白い!」「自作ビデオ投稿しました!」などの情報)」の3種類だけなのですが、イメージはつかんでいただけたでしょうか。前述のようにアルファ版という位置付けなので、今後同じ発想でカバーする分野を増やしたり、機能の品質向上が図られていくのではと期待しています。
Twitter は非常にシンプルなサービスで、そこが魅力でもあるのですが、なんとか使い勝手を良くしたい or 別の使い道をしてみたいと考える人が出てくるのは当然でしょう。そのためサードパーティーの手によって、クライアントアプリケーションや検索・分析機能など様々なツール/サービスが開発されているのはご存知の通り。最近では Twitter 上で話題になっていることをまとめてくれる"TweetMeme"(参考記事)といったサービスが登場しました。
TweetMeme でも、書き込みを内容に応じて「ブログ」「画像」「ビデオ」「オーディオ」の4種類に自動分類してくれますが、Twit.io は全自動でそれを行うのではなく投稿者に「構文ルール」を守ってもらう(=ある程度投稿者に手間をかけてもらう)のがポイント。また守備範囲を Twitter 全体とするのではなく、"Hashtags"(参考記事)のように特定の Twitter アカウントを follow しているユーザーのみを対象とするというところも、余計な負荷を省いています(もちろん followers が増えればそれだけ負荷が上がりますが)。この発想を応用すれば、似たような小規模のサービスがいくつも考えられるのではないでしょうか。
まあこういったサービスがなかったとしても、例えば「書き込みに [jobs] という一言を加えれば、それは求人情報を示す(ついでに場所を示したければ、続く [ ] の中に地名を入れる)」などというローカルルールが普及したとすれば、後は Twitter 検索サービスを使って [jobs][(場所)] を検索すればいいだけの話になりますが。そういった文化が普及するのが先か、あるいは Twit.io のようなサービスが定着するか、はたまた文章を解析して自動的に分類してくれるようなサービスが生まれるか。予測はできませんが、しばらくは様々な試みが生まれてくるのだけは確かでしょうね。
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