オンライン事業に力を入れている New York Times ですが、またまた新しいサービスを開始しました。SNS的に他の読者と交流し、彼らがオススメする記事を確認できる機能とのこと:
面白いことに Firefox のアドオンとして提供されています。従って利用にあたっては Firefox が必要。また New York Times のメンバーID(無料)を取得しておく必要もあります。さらにその性質上、誰か他のユーザーを「友達」登録しておかないと意味がないので、試してみたい方は知り合いに一緒に参加してもらうと良いかも(ちなみに僕はいつものように"akihito"で登録していますので、よろしければ Add/Remove ご自由に)。
首尾良くインストールしてログインすると、New York Times のサイト内にいる限り、ご覧のようにヘッダ部分に専用コーナーが表示されます:
中央部にアイコンと何やらテキストが表示されているのが分かると思いますが、これが他の読者がオススメした記事になります。プルダウンして展開してみるとこんな感じ:
ご覧のように、Mike さんがオススメした記事がずらり(もちろん他のユーザーも登録しておけば、様々な人々のオススメが並びます)。オススメだけでなく、「メール送信した記事」なども他のユーザーが行った行動として確認できるようですね。
ちなみに当然ながら、自分の顔として表示される写真は変更可能です。僕はいつもと同じシロクマ写真……。
せっかくなので、僕も記事をオススメしてみることにしました。記事の個別ページに進むと、冒頭近くに"RECOMMEND"というボタンが表示されるので、これをクリックします。するとご覧のように、ヘッダ部分に"You recommended ... (選択した記事のタイトル)"という表示が:
仮に僕を友達登録している人がいれば、このメッセージがその人に対しても表示されるわけですね。またこれまでに TimesPeople に関連して行った行動は、専用ページで確認することができます:
当然ながら、このページで他のユーザーが行った行動も確認可能。また他のユーザーの専用ページも閲覧することができ、そのユーザーの行動履歴と、登録している友人の一覧などが確認できます。ちなみに個々のユーザーの行動履歴はRSSでも配信されているので、New York Times のサイトにログインしていなくても、他のユーザーがオススメしている記事をチェックすることができます。
現時点では他のユーザーと直接交流する機能はないので、厳密には「SNS」ではないのですが。また既にソーシャルブックマーク等を活用されている方にとっては、「1つのサイトに限定した」友人の閲覧行動をチェックできるサービスにそれほど魅力を感じない可能性があります。しかし自社のコンテンツをより読まれやすくするための工夫としては、正しい方向性ではないでしょうか。
ここからさらに発展して、例えば「登録している友人全体の閲覧傾向から、あなたが面白いと感じるはずの記事はコレ」なんて進化版レコメンデーションを行うことも可能になるのでは、と思います。いずれにしても、新聞社の生き残りを賭けた新しいチャレンジとして、今後の反応に注目ですね。
< 追記 >
日本語でも紹介記事がちらほら出てきました:
■ NYタイムズ紙、「TimesPeople」でソーシャルネットワーキング分野に進出 (CNET Japan)
■ New York TimesがSNS的サービス、Firefoxアドオンでベータ提供 (Internet Watch)
現在のところ、TimesPeopleは本格的なソーシャルネットワークサイトには及ぶまでもなく、読者同士の繋がりという点ではまだ多くの機能が欠けている。現在計画されている機能強化としては、ユーザー検索機能の向上、Google Contactのインポート、似た好みを持つ読者のお勧め記事表示、NYTimes.comアカウントとの統合などが検討されている。
(※ Internet Watch から引用)
とのことですので、やはり発展が考えられているのですね。とりあえずユーザー検索機能だけは早めに改善して欲しい……現状だと、全然知らない人を登録するか、知り合いが「僕のIDは○○です!」と言ってくれるのを待つぐらいしかないので。
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