夏のボーナスを語るには時期が遅すぎですが(とっくに使い切ってしまったという方も!?)、ちょっと面白い研究結果が出ていました。まだ手許に残っているよという方、以下の記事を参考にしてから使い道を決めてみてはいかがでしょうか。
■ Help Employees Give Away Some of That Bonus (Harvard Business Review)
ボーナスはもらっただけで嬉しい……とは限らず、どう使うかによって得られる幸福感は大きく変わるよ、という話。では何に使えばいいの?という点ですが、少しでいいから他人のために使うと良いそうです。
まず600人の米国人を対象に行ったアンケートによると、他人のためにギフトを買ったり寄付している人ほど、生活上で幸せを感じている傾向が強かったのだとか。次に某企業の従業員16名を対象に、ボーナスをもらう前後で幸福感を比較したところ、どれだけ幸福感を得られたかは「ボーナスの額」ではなく「他人のために使ったか否か」にかかっていたとのこと。
これだけでは因果関係がはっきりしませんが(人のためにお金を使ったから幸せになったのか、幸せになったから人のためにお金を使ったのか?)、最後にこんな実験も行ったそうです:
- まず46人の被験者に対し、5ドルもしくは20ドルをランダムに渡す。
- 次に被験者の半分に対し「今日中にそのお金を自分のために使うように」と指示。
- 残った半分の被験者に対しては「今日中にそのお金を誰かのために使うように」と指示。
- その夜、被験者の幸福感を確認したところ、他人のためにお金を使った人々の方が幸せに感じる傾向が強かった。額の大小による影響はなかった。
とのことで、どうやら因果関係は「お金を他人のために使う->幸福を感じる」という方向のようです。その上でこの論文では、「経営者は従業員に対し、ボーナスを他人のために使う方法を提供してはどうか」と提案しています。「今年のボーナスは寄付に回しましょう!」などと呼びかけられては逆にストレスになるような気もしますが……ただ「ここをクリックすれば、ボーナスから1,000円分が天引きされて寄付に回ります」のようなページがイントラネットにあれば、簡単だし少し貢献しようか、という人は多いかも。
「いや、こんな調査結果信じられん!」という方、頭ごなしに否定せずに、とにかく実践してみてはいかがでしょうか。僕は100%信じているので、実証実験には参加しないつもりですが……。
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