遅くなりましたが、先日AMNのイベント“「Touch Diamondと考えるスマートフォンの未来」ブロガーミーティング”に参加してきましたので、その件について少し。
■ 「Touch Diamondと考えるスマートフォンの未来」ブロガーミーティングにご参加いただきありがとうございました。 (Agile Media Network)
このイベントはマイクロソフトさん、HTCさんがスポンサーとなり、Windows Mobile と Touch Diamond の解説を行うという内容でした。Touch Diamond については、僕より皆さんの方が詳しいと思いますが、世界約30ヵ国で発売・3ヶ月で100万台を出荷したという人気のスマートフォン。デザインに優れ、薄くて小さく(フルキーボード無しの場合は薄さ11.2ミリ)、感圧式タッチパネルなので爪押しでもOKと、なかなか「これ欲しい!」と思わせる要素満載の端末でしたよ。
で、Touch Diamond のOSとして採用されているのが Windows Mobile。Touch Diamond に搭載されているのは、最新バージョンである"Windows Mobile 6.1"とのことで、新たに搭載・強化された機能を中心にご説明いただきました。また同時に、Windows Mobile がスマートフォン向けOS市場でどのようにシェアを伸ばしていくつもりなのかというお話もあり、個人的にはこちらの方が興味を惹かれた次第です。
マイクロソフトは Windows Mobile を売り込むにあたり、PC向けの Windows/Office 製品でつくり上げた資産を活用するというのが1つの方針になっているようです。Outlook と同期が取れる、Word/Excel/PowerPoint 等のファイルが難なく開けるなどなど、まぁ考えてみれば当然の戦略ですよね。しかしそうなると、やはりターゲットとなる分野はビジネス面での利用となり、企業内管理者にアピールするようなセキュリティ面の強化(遠隔操作での初期化機能、管理者による一元管理機能など)といった点も目玉として掲げられています。要はスマートフォンというより、ビジネスフォンとしての進化を目指している、といったところでしょうか。
「そもそもスマートフォンなんて、ビジネスマンが使うもの。マイクロソフトの動きは正しい」という評価もあるでしょう。個人的にもかなりの部分、この考え方に賛成です。しかし iPhone がいわば「遊べるスマートフォン」的な位置付けで成功していることを考えると、ビジネスフォン以外のアプローチも可能ではないのか、という思いがあります(もちろん iPhone も法人市場でのシェア拡大を目指して動いていますが)。ただ日本の場合、普通のケータイが既に「遊べるスマートフォン」並に進化してしまっていますので、なかなか新機軸を打ち出すのは難しいところなのですが……。
会場でその点について質問してみたところ、マイクロソフトとしても、ユーザーの声を聞きながら考えていきたいと思っているとの回答でした。実際、「Windows Mobile 搭載スマートフォンで撮影した写真が、SkyDrive 経由でシェアされ、家族のPC上に即座に表示される」といったような写真共有サービスを検討中とのことで、「ビジネスマンやガジェットオタク以外の人々も持ちたいと思うようなスマートフォン(を可能にするテクノロジーの開発)」は軽視されていないようです。ただ同様のイメージ(写真を瞬間的に異なる端末で共有!)は、最近様々な企業が思い描いていますし、また「それほどニーズがあるサービスなの?」という意見もあります。誰も想像すらしていない、しかしあれば確かに便利な新サービス/端末を生み出すのは、そう簡単な話ではないでしょう。
実はこのイベント、12月11日にも続きが開催され、そこでタイトルの通り「スマートフォンの未来を考える」ディスカッションが行われる予定となっています。どんなアイデアが参加者から披露されるか、僕も楽しみにしています(自分でも考えろよ、って話ですね)。
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