週末なので軽いネタで。こんな知識があっても、特に活かせる場面もないのですが……ハーバード大学の研究者らによると、人間は「意図的に与えられた痛み」の方が、「偶然与えられた痛み」よりも強く感じるそうです:
■ Pain Hurts More If Person Hurting You Means It (ScienceDaily)
とりあえず冒頭の一段落で全てが説明されているので、そこを訳しておきましょう:
Researchers at Harvard University have discovered that our experience of pain depends on whether we think someone caused the pain intentionally. In their study, participants who believed they were getting an electrical shock from another person on purpose, rather than accidentally, rated the very same shock as more painful. Participants seemed to get used to shocks that were delivered unintentionally, but those given on purpose had a fresh sting every time.
ハーバード大学の研究者らが、痛みの感覚はそれが誰かによって意図的に与えられたものかどうかによって左右されることを発見した。彼らの研究によると、別の人間によって意図的に電気ショックを与えられたと思わされた被験者は、それが偶然与えられたと思わされた被験者よりも、同じショックをより痛く感じた。被験者は意図的でないショックには慣れていったが、意図的に与えられたショックには、常に初めてのように痛みを感じた。
人間が痛いと感じるか否かは、脳の動きによって左右されることはご存知の方も多いでしょう。最近の「脳科学ブーム」で様々な研究を目にすることができますし、科学的な実験が行われる前から、「心頭滅却すれば火もまた涼し」なんて言葉を残した人もいますよね。なので痛みはその客観的な大きさよりも、脳がどう感じるかという主観的なイメージの方が重要なわけですが、今回の実験では「人に傷つけられると悔しい!」ということが明らかになったと(これも実験云々以前に分かっていた話かもしれませんが……)。
というわけで誰かを偶然傷付けてしまったら、「わざとじゃないよ!偶然だよ!」と強く言っておきましょう。それが相手の痛みを軽減して、自分に返ってくる怒りを軽減することにもつながるはず。もしくは何か痛みを経験したときには、たとえ誰が原因か明らかになっていた(例えば子供が出しっぱなしにしておいたオモチャを踏んでしまったとか)としても、「これは偶然だ、まったくの偶然だ」と信じ込めばラクになる、と。
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