先週になりますが、キャズムを超えろ!の和蓮和尚さん主催のブロガーイベントに出席してきました。お題は「±0の加湿器Ver.3」。プラマイゼロ社で実際に開発を担当された方にご説明いただき、希望者はモニターとして自宅で使用できる、という内容でした(念のため述べておくと、モニター期間終了後も気に入れば手元に置いておける、という条件です)。というわけで僕もモニターに申し込み、配送されてから3日間使用してみましたので、その感想を少し。
まずはキャズムを超えろ!でのまとめ記事がこちら:
■ プラスマイナスゼロ加湿器Ver3 ブログイベント&モニター企画 まとめ (キャズムを超えろ!)
嬉しいことに色(全9種類)も選べるとのことで、娘と協議した結果(というより一方的に指定された)、パステル調が美しいピンクを選ぶことにしました。
申し込んで待つこと2日。箱詰めされて到着しました!
既にイベントで実機を見ていたわけですが、逆にそれも手伝って、開封するのにワクワクしてしまいました。横で娘も「早く開けて!」とせかしています。
ちょうど娘の風邪が心配な季節なので、子供部屋の棚の上に置いてみました。セッティングする間もずっとワクワクしていて、水を入れて実際に水蒸気が出てくるまで、傍らで娘と一緒に眺めていました。実は下部の目立たない位置にLED(緑色)が付いていて、作動状況を示してくれるのですが、暗い部屋で見るとこれもなかなかキレイです。
この加湿器は大きく分けて2つのパーツ(水タンクの部分と、水蒸気を発生させる装置の部分)に分かれていて、飴玉のような、クッションのような独特の形状の内側は、水を入れておくタンクになっています。実はこのタンク部分、職人が1つ1つ手作業で(!)磨き上げているとのこと。現在は中国に技術移転して製造しているそうですが、開発当初は日本の職人さんに協力してもらい、どのメーカーに頼んでも「できるはずがない」と断られたこの形状を実現したのだそうです。
また表面のツヤを出すために、自動車の塗装などを手がけている専門の塗装工場に作業を依頼しているとのこと。言葉は悪いですが、「たかが」加湿器1つ作るのに、そんな手間をかけているわけですね。よくこの加湿器については「デザインを工夫しただけだろ」などと言われることがありますが、そのデザインを実現するために、どれだけの労力が注ぎ込まれているか。イベントでうかがった話から、舞台裏の苦労というものが感じられました。ちなみにデザインだけでなく、水蒸気を発生させる部分をステンレス加工して汚れを落ちやすくしたり、水タンクが持ち運びしやすいようにハンドルを付けるなど、発表後にも機能面での改良が続けられています(なので「バージョン3」まで出ているわけですね)。
ただ実際使ってみると、これも様々なレビューで指摘されているように、デザイン重視であるが故の使いづらさを感じました。最も気になったのは水の継ぎ足しに関して。上記の通り、飴玉のような丸い部分が水タンクになっているわけですが、水を入れる場合にはこれをボコッと取り外します。これを逆さまにすると裏側に吸水口が現れるわけですが、凹んだ位置にあるため、水を入れるには付属の漏斗が必要になります。この漏斗がスカスカで、動かすと簡単に取れてしまうため、蛇口から直接水を入れるということはほぼ不可能。また水の残量を示す目盛も見づらい位置にあるため、水を入れるにはタンクをどこか平らな場所に置き、漏斗をセットして、あらかじめヤカンか何かに入れておいた水を慎重に注ぎ入れる……という作業が必要になります。
通常の加湿器であれば、タンクを蛇口の下に持っていって「ジャー!」と大量の水を一気に入れるということが可能なので、水のつぎ足しについてはちょっとストレスを感じるかもしれません。しかも掃除のように何週間かに1回すれば良い作業ではなく、毎日必要になる作業ですからね。デザインも重視したいけど、使い勝手も重要だ、という方にはお勧めできないかもしれません。
しかし変な表現ですが、性能面では「普通の」加湿器として十分に使うことができます。転倒防止装置や省エネモード、アロマポットなど一通りの機能も付いていますし、個人的にも過去に使っていた加湿器と比べ、遜色ない性能だと感じました。何より、AV機器やゲーム端末ならいざ知らず、加湿器というごくごく普通の家電でここまで「ワクワク感」を感じさせてくれるというのは単純にスゴイことだと思います。とにかくこのデザインに惹かれてしまった!という方は購入して満足されると思いますよ。
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