英国の映画協会(UK Film Council)が映画作品専用検索エンジンをオープンしたのですが、これがなかなか面白いです:
上は"Dark Knight"で検索して、詳細を表示させたところ。予告編が観れたり、詳しい解説が読めたり、関連作品を教えてくれたりするのはまぁ普通として(個人的には予告が観れるのは嬉しいのですが)、最大の特徴は"Film viewing options"という部分。文字通り「この作品が観たくなったとして、どんな手段があるの?」を教えてくれます。選択肢は以下の7つ:
- 劇場で
- テレビで
- DVDで
- ブルーレイで
- ダウンロードして
- オンラインで
- その他のフォーマットで
で、例えば「劇場で」が"Available"(選択可能)になっていれば、そこをクリックすると指定された場所の近辺で上映中の映画館を教えてくれます(当然ながら英国内に限定されているようですが……)。同様に、「テレビで」であればチャンネルと放映時間が、「DVD/ブルーレイで」であればオンラインショップへのリンクが、「オンライン/ダウンロードで」であれば関連サイト(iTunesなど)へのリンクが表示されるという風になっています。DVD/ブルーレイの場合には購入だけでなくレンタルのオプションも表示され、さらには各ショップの価格が一覧表示されるので、何となく価格.comの気分。
ちなみに"Available"でない場合には"Alert me"と表示され、指定したオプションが選択可能になったタイミング(例えばDVDが売り出されたなど)でアラートをメールで送ってくれる、という具合になっています。
Guardian の記事に詳細が書かれているのですが、7ヶ月・100万ポンド(約1.3億円)を費やして開発された検索エンジンとのこと。3万4千作品のデータを検索可能で、視聴可能な予告編は5,000本以上だそうです。またAPIも開発予定とのことですから、将来意外な形で FindAnyFilm の恩恵に与ることになるかもしれません。
いずれにしても、視聴オプションを一覧できるというのはちょっと面白そう。例えば「ダークナイトが面白かったからDVD買おうかな。検索してみるか->近所の映画館で再上映してるのか。観に行くか/ダウンロードですぐに観れるのか。こっちにしよう」などという行動が生まれるかもしれません。何か特定のコンテンツを楽しみたいと思った場合、通常は「DVDを買おう」というようにメディアまである程度絞り込まれている(そしてそのメディアに特化した関連サイト/情報源に行く)ことが普通だと思いますが、この検索エンジンなら最適なメディアを発見できる可能性が広がるわけですね(特定のメディアを販売している業者にとっては迷惑な話ですが、映画協会からすればどんなメディアであれコンテンツを楽しんでもらえれば良いと)。うーん、日本でも同じようなサービスが欲しいかも。
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