不特定多数の人々が突然公共の場所に現れ、踊ったり唄ったりするなど、まったく無関係な行為を唐突に始めるという「フラッシュ・モブ」。単なるお遊びのもの、アートや政治活動など明確な目的を持つものなど様々ですが、ネットとモバイル端末の発達によって、実行するハードルがぐっと低くなったわけですね。
そしてテクノロジーの進歩により、こんな形でもフラッシュ・モブが実行できるようになったとのこと:
■ The first augmented reality flashmob organized for Layar users in Amsterdam, Netherlands (IntoMobile)
そう、AR(拡張現実)でフラッシュ・モブを行ってしまおうという世界初の試みが行われたそうです。てか、ARでやったら普通の人は見れなくて、フラッシュ・モブを行う意味の1つである「世界にアピールする」という点が達成できないような……までも、こうやっていろいろな場所で取り上げられるからいいのか。
ともあれ、今回の「ARフラッシュ・モブ」はどんなものだったのかというと。使用されたアプリケーションは、AR界ではお馴染みの"Layar"をベースにしたもので、場所はアムステルダムの Dam Square。日時は4月24日……ということは、例の件でヨーロッパに足止めされていた僕はこの場所にいたはず!やっぱりARじゃなくて本当のフラッシュ・モブだったら気づいたのに(笑)しかし実現されたのはマーカー型のARで、辺りにはiPhoneなどをかざす人々が集まっていたそうですから、注意していれば気づいたのかも。
で、結果の映像がこちらのページにまとめられています。こんな風に、地面にマーカーが置かれて……:
端末をかざすと、こんな映像が現れると:
これだけと言えばこれだけなのですが、ARという技術やアプリケーションの認知度を上げるという点では、インパクトがあったかもしれません。
一方日本では、こんなイベントも行われていたわけで:
■ ローソン、ARで実物大エヴァンゲリオン初号機を第3新東京市に出現させる
こちらは逆に人気が出過ぎて、安全上の理由から中止になってしまったわけですが、それだけARという技術の可能性を示しているものとも言えるでしょう。まだまだ一般化されるまでには時間が必要なARですが、こうしたアートや宣伝という面から、社会への浸透が始まるのは間違いなさそうです。
もしくは、「ARでフラッシュ・モブ」という言葉からはこちらの方が連想しやすいでしょうか?
■ 秋葉原から各地を同化中のセカイカメラ「姉ヶ崎...」エアタグについて一言 (CloseBox and OpenPod)
お馴染み、と言えるかどうか分かりませんが、セカイカメラの「姉ヶ崎寧々参上」エアタグ事件。「公共の場に突然大量のAR画像を出現させて、世界の注目を引く」という点では、やっぱりこっちの方が近いかも。果たしてこのARフラッシュ・モブ、表現活動として認められる行為となるのでしょうか、もしくはスパム行為として規制されるようになるのでしょうか?
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